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熱帯魚の躾方
【SM 官能小説】

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沖縄旅行(四)-2

 「今日は呑みたいなぁ。」「遠慮なくどうぞ!後は寝るだけになっちゃうけど。」「はい!昨日、いっぱいしてもらったし!」「こらっ!人前!」悪戯っ娘のように舌を出す。嬉しそうに鎖骨に残る縄跡に触れている。

 コース料理は一種類のみ、最初のビール以外はワインペアリングでソムリエールに任せることにした。ビールで乾杯しつつ料理を待つ間、沙莉がソムリエールの動きを見つめている。
 沙莉の視線に気づいたソムリエールが、フルートグラスを片手にこちらのテーブルに来た。沙莉がソムリエールに話しかける。「ごめんなさい!ワインを開ける動きがきれいで…。」「そんなの言われたの初めてですよ!」ソムリエールは柔らかな表情でシャンパーニュをサーヴする。
「今度の映画でワインを開けてグラスに注ぐシーンがあるんですよ!」「似合いそうだね。うん。」「ごめんなさい。旅行中に仕事のことで。」アミューズをつまみながら、映画の話で盛り上がっていく。

「きれい!」「美味しい!」「ワインとマリアージュするぅ!」初めて高級レストランへ行った少女のようにはしゃいで笑う沙莉に巻かれて、スタッフも来店客も笑顔になる。

 ペアリングのワイン五杯を呑み干して、デセールに合わせて貴腐ワインとディジェスティフにブランデーまで頂いた。
 酔ってご機嫌過ぎる沙莉を見送る他の客やスタッフに軽く会釈していく沙莉は、もうすっかり有名人だ。

 部屋に戻るとちゃんとメイクを落としてスキンケアをする。こういうところは、やっぱりプロなんだなあと思う。
 ベッドに入って来た沙莉の頭を左肩に乗せる。左脚を私の左脚に乗せて、股間に手を伸ばして、優しくペニスを握る。ライトを消して暫く話しているうちに寝息を立て始めた。

 翌朝、沢山の鳥のさえずりで目が覚めた。まだ朝の七時だ。こちらに背中を向けて眠っている沙莉をベッドに残して、ビーチへと散歩に出てみた。カラッと海風が頬を撫でていく。
 誰もいない白いビーチに座って海を眺めた。碧い、ただひたすら碧い。自分の中のあらゆる汚れが流されていくような気がする。沙莉との将来のことを考えていた。このまま一緒になるのも悪くはない。きっと幸せな生活が待っているだろう。
 でも、長年積み重ねてきた彼女の夢は叶えなければならない。食べたい物も食べず、寝る時間も惜しんで身体を鍛え、たくさん学んできたのだ。夢にはもう手が届いているのだ。
 今はSMを通した主従関係から恋愛感情を持ちのめり込んでいるが、熱が冷めてしまえば白紙に戻っていくはずだ。結婚相手も社会的地位の高い人を選んで、何不自由無く贅沢に暮らしていけるだろう。
 
 部屋に戻るとシャワーの音がしていた。風呂場のドアが開いて、濡れた髪の沙莉が顔を出した。「もう!どこ行ってたんですかぁ?心配したんだから!」ちょっと怒っている顔もすっぴんだとより可愛い。「野鳥がたくさん鳴いていたから、撮影しようと思ってね。」
 沙莉と一緒にシャワーを浴びた。背中に柔らかな乳房が触れる。「お願い…一人にしないで…。」「ごめんごめん。眠ってたから。」振り向いて唇を重ねた。軽いキスのつもりが、沙莉の熱い舌が入り込み。舌を絡め取られる。
「あっ、御主人様のが元気になってる。おはようございます!」沙莉がしゃがんで亀頭にキスをする。
 再び立ち上がり、股間にペニスを挟んでしまった。「お仕置きですぅ。」素股の状態で腰を軽く前後させる。反応したペニスが硬くなり、ビクビクと動く。「あっ、ハァン。おとなしくしてね。」「ハハハっ、お仕置きになってないぞ!」

 レストランでバイキング形式の朝食を食べながら、今日のスケジュールの相談をする。「ちょっと、取り過ぎちゃったかも?御主人様食べて!」「ハハハ、欲張り過ぎだよ!」「だって、美味しそうなんだもん!あーんして!」
 いい歳になるとこういうのは、少々照れ臭いもんだが実は嬉しい。
「今日は、美ら海水族館でしょ。そこから備瀬崎に行って、那覇でお土産とか買って…。んと、公設市場の二階で買ったお魚とか料理して貰って食べれるらしいわ。ホテルにオシャレなバーもあるし…。」「移動時間もあるから、全部は難しいだろうけど、美ら海水族館へ行こう。」
 Tシャツとデニムの短パンに着替えていた沙莉を青いノースリーブのミニワンピースに着替えさせる。「えーっ、短パンはお嫌いでした?前は褒めてくれたのに?」「ううん、ほらこいつでちょっと遊ぼうかと思ってね。」スマホで操作出来るリモコンバイブを見せる。「あっ、これ!」「嫌か?」沙莉が首を振る。「はい!」手渡しすると、自ら白いパンティの中へ入れようとした。「まだ、後でいいよ!バッグに入れてて。」「はい。御主人様。」焦った自分が恥ずかしいのか、顔を赤らめて微笑んだ。

 ホテルをチェックアウトして車で美ら海水族館へと向かう。58号線を北上して名護を越えて、海岸線の道へと走る。一時間ほどの道のりだ。助手席に座る沙莉から花のようなほんのりと甘い香りが漂う。運転しながらくんくんと匂いを嗅いでみる。「あれ?何か臭います?」「やっぱり花のような淡い匂いがするんだよな。」「えっ?お花ですか?」「何時ものシャンプーとリンス?」「今は宿にあるのを使ってますけど…。」沙莉の肩に手を回して抱き寄せる。「あんっ。」「やっぱり、お前自身の匂いなんだ。ずっとシャンプーとかリンスと思ってた。」「えっと…。」「ほんのりと甘くて好きな匂いだ。」「良かったぁ!御主人様の匂いも好きですよ!」くんくんと首あたりを匂う。「どんな匂いだ?」「うーん、加齢臭!」「こらっ!」「きゃー!暴力反対ー!」「ハハハハ!」


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