報告に そして契約の為-10
8月最後の水曜日
麻衣は森と 今日の商談の場へ向かう急行に乗り
黒縁の伊達メガネを掛け 森に見せてみる
前週森に言われ レンタルのビデを何枚も見て
今日の社長との会話に備えていた
「 あの 社長 渋ちんだからな 」
麻衣の内腿に手を這わせ 麻衣が手を叩くと
体を引き寄せ 顔を重ねようとしてくるのを
「 口紅 落ちてしまいます 」
甘えた声で 囁き 回りを見回して空いた車内を見て
体を預け口の中へ 押し込められた舌に絡め返して吐息を上げ
森の手はスカートの中へと差し込まれ 麻衣の足が開き
秘唇を太い指が撫で ブラウスのボタンを三つ外して
ブルーの 光沢のあるブラジャーから 乳房を持ち上げ
乳首を明るい車内に見せ 乳首を吸って 嫌らしい顔で
麻衣に舌を絡め 頬を膨らませ 潤んだ目で見て
乳房を収め スカートを直していく
約束の10分前に 社長、常務、専務の3人を前に
商談が始まり 麻衣はボイスレコーダーを入れ
膝の上に手帳を開いて話を聞いていく
森がボールペンを回して 麻衣の足が開き
3人の視線が 肌色のストッキングの内側へ注がれてくる
森が首を回して 麻衣が姿勢を正し 3人が森を見つめ
時折 ボールペンが回り 視線が内腿へ 何度か繰り返し
ボールペンが 机を叩いた時 麻衣の足が開かれ 3人が
スカートの奥へ視線を送り 話しは続き
幾つかの合意を取り付けて 常務の誘いで
レストランでの食事が始まり
麻衣は3人の男達に お酒を注ぎ 森が常務達と会話を始めた時
社長の隣に座り 社長からの質問に答えて行った
「 眼鏡しているんだね 」
柔らかな口調で麻衣の顔を見て言ってきた
「 コンタクトが合わなくて 」
恥ずかしそうに答え
「 川田さんは 趣味は? 」
「 そうですね 家に居る時は DVD で映画を見るぐらいです」
社長の目が光り
「 どんなのを 見るのかな? 」
「 そうですね 昨日はお店の薦めの ドイツの映画を 」
「 題名は? 」
「 確か 我が良き人の為のソナタ だったと 」
社長の目が光って
「 あれを見たのか 凄いね 」
「 ドイツで 凄い人気とお店の案内に 書いてあったので
何気なく借りたんですが ラスト素敵でしたね 」
麻衣も思い出すように 頷き 二人が会話を続けて居る時
「 専務!! 」
若い社員が2名入ってきて 専務の紹介で森と名刺を交換して
「 どうせだから その辺で 」
森が立ち上がり 麻衣に振り向き
「 少し行ってくるから 先に部屋で休んでいて 」
言い残して 5人の男達が消えて 社長が立ち上がり
「 もう少し 話しても大丈夫かな? 」
名残惜しそうに 麻衣を見て 最上階のラウンジで
カクテルを頼み 会話が続いた
「 森君とは? 」
値踏みするような目で 聞いてくる
「 そうですね お仕事一筋ですね 」
「 以前に 1万人の社員の後ろの人を合わせれば
5万人の生活を背負っている それを聞いた時
部長の責任の重さが 判って私 同行しているんです 」
左手を上げて見せ 社長が薬指を見たのを見て 頷いた
「 確かに 森君の言う通りだ 私の処の社員達
その家族 恋人 親兄弟 生活の責任 その通り 」
「 森君に 惚れてるのかな? 」
「 嫌いでは 有りません 上司と部下 それだけです 」
社長の目に 光が浮かんで 麻衣を見つめ
「 では 森君のサポートもするのかね 」
麻衣の目の奥を覗き込んでくる
「 私に 出来る事なら なんでもいたします 」
眼鏡の奥から 社長の目を見つめ返していた
「 川田さんの泊っている部屋に 私が招待されたいと頼んだら? 」
麻衣は目の奥で頷いて見せ 黙って立ち上がり
エレベーターのボタンを押した