扉の向こうに-2
「おっと黒川、まだ終わってないぞ?」
「な……っ」
再び手を掴まれ無理やりに立たされると、近くにあった跳び箱に両手をつかされる。
「いいぞ黒川…こういうシチュエーションで一度やってみたかった…っ!!」
「あ…んああぁああ!!!」
後ろから、おしりに堅いものがふれ、またナカに入ってくる。
「やめ…やめ…てっ!!」
払いのけたくても、覆いかぶさるようにして先生が跳び箱ごとわたしを抱きしめる。
「どうだ?バックから貫かれると、また違う感じ方だろう?」
先生の堅いモノが、さっきとは違うところをゴリゴリと擦る。
「せ…せんせい…いたい…いたい…っ」
痛さに耐えようと必死になって跳び箱を掴む。
そうしていないと、痛さとひどい仕打ちに気を失ってしまいそうだった。
「なんだお前、汗びっしょりじゃないか…」
ピチャ…ピチャ…
汗を舐め、背筋をゆっくりと舌が這い上がっていく。
「ああ!ああ!ああああ!!」
更に不快感が加えられる。
先生の粘り気を帯びた舌が汗を絡めとり、びちゃびちゃと音を立てながら背中を這い回る。
(もう……だめ……)
意識が飛びそうになった、その時だった。
ガラガラガラッ!!
大きく、体育館の扉が開いた音がする。
「あず〜?いるの?」
先輩だ。先輩が探しに来てくれた!!
「先輩!!たすけ…ん、ぐううぅ!!!」
叫ぼうとした口を手でふさがれる。
「…いいのか?こんな姿を、トウマにみられても?」
耳元に、嗤いながらそう言われる。
「こんな裸で…アソコからは俺の精液が滴ってる…」
「それにお前…今、発情した雌犬みたいな顔してるぞ?w」
「いいんだぞ…トウマにお前のイク姿を見せつけて…やってもな!!」
そのまま、繋がったまま後ろから抱き上げられ、扉の前にまで連れていかれる。
扉の方を向いた格好で四つん這いにさせられた。
「あずー?おかしいな…体育館倉庫に行くって言ってたんだけどなぁ…」
先輩の独り言がすぐ近くで聞こえてくる。
(いや!いや!!せんせいやめて!!)
必死に首を横に振り訴えるが、先生は口から手を放し…ピストンを再開し始めた。
「んっ!んぅ!ひ…んぅ!ん…ぅ!」
唇を噛み、声を出さずに堪えようとするが微かに漏れてしまう。
「あれ?倉庫誰かいる??」
ガチャ!ガチャガチャッ!!
(ひっ!!!)
「ほら…探してるぞ?ここだって教えてやらなくてもいいのか?w」
「ははっ!!なんだお前トウマが来て興奮してんのか?ナカきゅうきゅうに締まってるぞww」
先生が先輩に聞こえないくらいの声で囁いてきた。
「鍵…閉まってるよなぁ…?」
「…おかしいな、先に帰っちゃったのかな」
扉の前で様子を窺うような気配がする。
(先輩助けて!先輩!先輩!)
声に出して叫びたい、けどこんな姿を見られたくない…そんな思いが混じり何も出来ない。
パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
先生の打ち付けが激しくなってくる。
「……やっぱり何か聞こえるな…あず、閉じ込められてるとかないよな…?」
少しでも声をあげれば、先輩に気づかれる…そんな恐怖が重なる。
「ぐ…ぐうぅう…んぁ…ん、ふううぅっ!」
マットに顔を押し付け、少しでも漏れてしまう声を小さくした。
(助けて欲しいのに…っ!先輩がそこにいるのにっ!)
悔しさに涙が零れてくる。
「気のせいかな…」
扉の前で立ち止まっていた足音が、だんだん遠ざかっていく。
「先輩…先輩…う…うぅ…ひっく…うう…」
離れていく足音に涙が止まらなくなる。
ギイイイィ…ガチャンッ!
扉が、閉まったその時だった。