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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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最後の夜-4

「寝取られに完全に目覚めちゃってさ。それからだよ。ゆきがナンパされた話をネタに俺たちの間で疑似寝取られプレイを楽しむようになったのは」
「そうだったんだ。ゆき、パパのこと苦しめてばっかりだったんだね」
「ゆきは素人掲示板のこと、どこで知ったの?」
「え? あぁ……えーっと、たまたまネット見てたら見つけちゃって……」
 ゆきもああいうサイトを見ることがあるのだろうか。男が見ているのだから、女が見ても不思議ではないが。ゆきのように自慰が好きな女性ならとくに。
「ゆきがオナニーしながらフェラしてる画像もあった。ああいうことしてたんだな、昔から」
「うん」
「一人のときにもオナニーしてたんだろ?」
「してないよ」
「今日は全部言うって約束じゃないか」
「一人エッチはプライベートだもん。悪いことしてるわけじゃないし」
「そこだけは頑なに認めないよな。てかもうそこまで言えば認めてるようなもんだけど」
「いいの。とにかくパパを裏切ったことだけはちゃんと言うよ。今日。全部」
「まだ言ってないことがあるの?」
「うん」

 Yとの八年前のことだろう。正直にすべて話すという妻の言葉に嘘はないようだ。

「聞くのが怖くなっちゃった?」
「怖いけど、聞きたい」
「わかった。びっくりさせちゃうと思うけど。聞いてゆきのこと嫌いになって。あ、こういうこと言っちゃだめなんだ」
「ははは」
「だめだな私。つい予防線張っちゃう。きっとパパに嫌われるのがまだ怖いんだと思う。でももう覚悟を決めました。もうありのまま、全部話します」

  *

 それからゆきはまた、話始めた。

 八年前、送別会の夜にYとホテルに行ったこと、その後も「残業」と偽り深夜のオフィスで連日セックスしたこと、昼休みに公園のトイレで、職場近くのホテルで慌ただしく逢瀬を重ねたこと、ショッピングモールでの生クリーム事件の真相、そして友人との旅行と偽りYと二泊三日の最後の時間を二人きりで過ごしたこと――。
 正直に言ってくれてホッとした。
 ショッピングモールの件だけは、少し天然なゆきらしいほっこりエピソードだと思っていただけにちょっとショックではあるが。Yの動画にどこかのトイレでセックスしてたのがあったが、あれがそうだったのか。生クリーム事件、友人にもときどきエピソードトークとして喋ってるんだよなあ。

「送別会の夜、キスしたところまでは前に認めてたけど、本当はやっぱりホテルに行ってたんだね」
「あのときはバレたくない一心で嘘をついてました」
 知っている。
「あの夜、ゆきのメッセージの返信がちょっと変だなとは思ってた」
「Yくんと浮気してる自分がパパと平気な顔でやり取りするのが嫌で、そっけなくなってたと思う」
「次の日帰宅してからもなんだか冷たくて、すぐ寝ちゃってた」
「一晩中寝ないでエッチしてたから。一睡もせず、ずっとだよ……」
 知っている。
「あとね……」
「?」
「ごめんなさい。避妊しませんでした」

 よかった。言ってくれた。

「全部中出し?」
「はい」
「大丈夫だったの?」
「送別会の夜は安全日だったから」
「その後は?」
「その後は避妊しました。でも最後の二泊三日でまた避妊せずにして……」
 これも知っている。

「それで……妊娠してしまいました」

 ああ、これは――、知らなかった――。

「危険てわかってるのに何度も腟内(なか)に出してもらいました。それで妊娠して、堕ろしました……一人で勝手に。ごめんなさい」

 妊娠、堕胎――。
 ゆきが、私以外の男の赤ちゃんを身籠り、堕ろしていた――。
 淡々と続けるゆき。

「当時パパとはもうずっとセックスレスだった。なのにゆきは裏で毎日Yくんとセックスしてました。とくに最初の日と最後のお泊りでは全部腟内(なか)に出してもらって、それで、妊娠してしまいました」
「腟内(なか)に『出された』んじゃないよ? 『出してもらった』んだよ? 違いわかる? ゆきが腟内(なか)に出してほしくて……Yくんにお願いしました。そういうことをゆきは……パパに内緒でしてました」
「約束だから全部言います。あのころパパとのセックスが苦痛でした。したくなかった。最初はエッチが嫌いになっただけかなって。出産前後はよくあることみたいだしそうなのかなって。でも違いました」
「パパとのエッチが大好きってさっきは言ったけど、この時期だけは違いました。昔からパパ、前戯も後戯もなくて挿れたらすぐ出して終わりって感じだったけど、それでも昔は幸せだったはずなんだけど、この時期だけはダメで……。一度ダメって思っちゃうと歯止めが効かなくなってどんどん嫌になって苦痛になって……。パパの性欲処理のためだけに使われてるのかな、自分はそういう存在なのかな、一生このままなのかなって……」
「Yくんとのエッチはすごく楽しかった。毎日したかったし毎日してました。パパより何倍も何倍も気持ちよかった。一ヶ月ほとんど毎日しました。幸せでした。Yくんが旅立つ前、最後の二泊三日もずっと一緒にいました。ホテルに籠もって部屋の中でずっとセックスしてました。そのとき……最後にまた腟内(なか)に出してほしくて……三日間ずっと腟内(なか)に出してもらいました……それで妊娠しました……勝手に堕胎しました。ごめんなさい……」

 ああ、そうなのか。
 さすがに安全日とかピルとか、ゆきなりに対策をしていたはずだと勝手に思っていた。
 そうではなかった。
 何をやっているのだ、この女は。
 やるせない怒りが湧いてくる。
 ゆきの言っていたとおりだ。
 怒りが、湧いてくる。


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