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先輩のセカンドバージンは僕のもの
【熟女/人妻 官能小説】

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中村加奈子/夢と現の間で-6

何とか、バスルームで一人、自慰行為を行なって鎮めたのだったがーー

「ーーあら、おはよう。早いじゃない」

声をかけてくれたのは、木綿子だった。

「え、遠月さん、いつもこの時間?」

「ん。最近は。
おじさんとこに出すやつねー、結構気合い入れてて。そもそもコンペ通さないのも嫌だったのに。身内だからって適当でも通るんだろって向こうの社内で言われたりしたら嫌なんだもん」

言いながら、冷たい煎茶のボタンを押して、サーバーからマグカップに茶を注ぐ。

ひとくち飲んで、理央に近づくと、マグカップを長机に置いた。

「佐藤くんは喧嘩ですか?」

にやにやしながら、木綿子は聞く。

「ばっっか、そんなわけないじゃん。……遠月さん、ちょっといい?」

「え?」

有無を言わさず、目の前に立っている木綿子の体を引き寄せて。胸元にむぎゅっっと顔を当てる。

胸に顔を押し付けられているにもかかわらず、子供っぽい理央の行動に、木綿子からしてみれば全くいやらしさが感じられない。
木綿子は理央のふわふわの髪の毛に指先を通す。
そしてゆっくりとそのまま撫でた。

「どうしたの?」

「ーー何でもないです。このまま。いい匂い」

「大丈夫? 朝だけど……もう暑いから、汗とか……」

「いい匂い」と言われ、子供っぽいと思ったその行動の中に、急に男性的な部分を感じて、木綿子は照れてしまう。

「しないよ。香水と柔軟剤の、いい匂い。それに遠月さんの体、柔らかくて猫みたい」

亨以外と、どうにかなりたいなど毛頭思わない。
だが、腰を撫でる手つきや、ちらりと目線を向ける仕草はーーいつもの子供っぽいそれとは異なって、とても色気がある。


(やだ……。嫌じゃない、なんて)


どきん、と思わず胸を高鳴らせてしまった。

「ほ、ほら。中村さんに怒られちゃうから!」

その漏れ出る色気の正体は何なのか。
木綿子は体を離して、自席へと戻った。


(ーーなんか、今日中村さんもすごい色気なんだけど。何?)


午前中。

木綿子がコピーを取っている際に、隣のコピー機を使いだした加奈子を見ると、いつもと違う雰囲気だ。

暑いからか、涼し気な白いワンピースの上に、薄手のグレーのジャケットを羽織っている。

いつもなら髪を結んでいるのに、結ばれていない。
コピー機を扱うために髪の毛が邪魔なのか、左手でサラサラと垂れてくる髪の毛を押さえている。

疲れて、髪を結ぶ時間がなかっただけなのかもしれない。
だが、どこか気だるさの漂う彼女に、思わずどきどきする。

木綿子は、彼女のいやらしいところを見てしまっているのだから、それを想像しないわけがなかった。

「ーー木綿子ちゃん。なあに?」

「えっ、あっ?!」

ぼーっと眺めてしまったところを、加奈子にバレてしまう。

「い、いや、何か…今日、雰囲気違いません?」

「そう? 疲れてるかな。髪の毛、朝結んでくる時間なくて。だらしないの、ダメね」

「髪は結んでなくても綺麗です!」

木綿子はバババッと手を横に振る。

「ふふ、どうしたの。そんなに褒めちゃって」

その余裕ありげな微笑みに、疲れていて気だるいというより、甘ったるい、誰かを誘うようなーーそんな雰囲気を感じ取る。


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