Breather-6
その時、
「んっ・・・・・んんんっっ?!!」
互いの息も触れ合うくらい至近距離にある相手の顔が真下にいるセリスの顔に覆いかぶさり、彼女の唇が相手のそれに重なった。
思わず目を見開くセリスの視界には未だ相手の黒い輪郭のみしか映らないが、触れ合う唇や頬の感触、そして相手のやや荒い鼻息はセリスの五感を否応なく揺さぶる。
思わず顔を左右に振って逃れようとするが、それより先に相手の舌がセリスの唇を押し割って口腔内に侵入し互いの舌先が触れ合った時、
セリスの全身からみるみるうちに力が抜けていく。
(そ、そんな・・・・・)
自分でも惑乱している状態の中、いつしかセリスの瞳は潤み、相手の左手を押し留めようとした右手や両足からも力が失われていく。
これは過去にセリスが身を任せてきた男達との“交歓の場において何度も経験してきた反応。
夫であるエドガーと身体を重ねる時には感じることのない反応であり、
最近公務や夫からの制約を理由に城に籠もらざるを得なかったセリスには本当に久しぶりの感覚だった。
「んん・・・・・ンッ」
いつしかセリスは顔の角度をその都度調整しつつ、正体不明の侵入者との口づけに没頭してしまっていた。
そんなセリスに応えるかのように、相手の太い相手の舌もセリスの舌を求めて蠢き、彼女の舌を巻き込もうとする。
そのままセリスの意識はぼんやりとしたものになっていく。
自らの乳房の先端が固くなって立ち上がり、
ショーツの上から金色の茂みを押し分けてくる左手が”薔薇“の中をかき混ぜることで生暖かい蜜が溢れていく最中にあってもーーーー