両親の営み-2
時計が0時を回った頃、ドアが小さくノックされる音が聞こえた。健斗は出していたペニスを慌ててしまい着衣を正してドアに向かう。そしてドアを開けると、日菜が人差し指を口に当て、シーッと言うポーズをとっていた。
「健斗、お姉ちゃんの部屋に来て?」
小さな声でそう言った。
「う、うん…」
健斗と日菜は忍び足で廊下を歩き日菜の部屋に入る。ドアが静かに締められると、健斗は何となく彼女の部屋に入る時の気持ちってこんななんだろうなと思いドキドキした。
「健斗、耳を澄ませて見て?聞こえる?」
「えっ…?」
健斗は耳を澄ませる。すると何やら両親の寝室から声が聞こえる。母親の声だろうか…。日菜が昼間聞かせてくれたようないやらしい系の声だった。
「こ、これって…」
ドキドキすると言うよりは緊張してしまう健斗は驚いたような顔をして日菜を見る。
「良くシてるの、お父さんとお母さん…」
「えっ…?」
日菜は夫婦の営みの声を良く聞いていた。日菜と健斗が寝静まったであろうこの時間、良くその声が聞こえて来るのであった。
「これって…」
「お父さんとお母さん、この時間に良くシてるの…」
「えっ…?」
今まで両親のそんな行為など想像すらした事がなかった。健斗にとっては衝撃的な事だった。両親を男と女として見た事などなかった。裸同士でベッドの上で燃える姿など想像も出来ないような現実がそこにはあった。健斗はその声に耳を集中した。
「ああん…、ハァハァ、ハァハァ…」
母親の美涼のいやらしい声が聞こえる。
「美鈴ぅ、今日は凄いんじゃないか?グチョグチョだぜ?」
「ハァハァ、何か…朝からエッチな気分だったの…仕事が手につかなかった…」
「そんな風には見えなかったけどな?」
父・孝徳42歳、母・美鈴36歳、同じ会社、ショッピングモール展開で有名なリオンに勤めている。新規店舗開発部に属しており、孝徳は開発課、美鈴は運営課に配属され、同じ事務所内で働いている。孝徳が26歳の時、美鈴が20歳の時、デキ婚で結婚して日菜が産まれた。会社では2人上手く連携していい仕事をしていると評判だ。同じ部に夫婦で属する事を容認しているリオンには同じ部や課で働く夫婦は多い。2人は公私共にベストパートナーとして評判が良かった。そしてまだまだセックス盛りの2人は毎日のように抱き合っているのであった。