山田屋敷〜第二夜〜-3
ここでお江の方から湯をかき分けて源二郎の方に身を寄せてくる。
源二郎があっと声を上げる間もなく、彼の下腹部がお江の両手の中に収まった。
「う・・・・・・」
お江の指がやわやわと源二郎のそれ全体を撫でていき、湯船の中で仁王立ちの源二郎は思わず目を瞑り、その心地良さに思わず天を仰いだ。
湯船の中のお江を目にした時から熱を帯びていたものが、彼女の吐息と指が撫で上げる感触によって更に血が流れ込み、見る見るうちに熱と固さを取り戻していく。
湯気の中でそそりたつ滾りを手中に収めていたお江はちらりと源二郎を見上げる。
そして次の瞬間、源二郎の滾りはお江の口の中にすっぽりと収まっていた。
「お、お江・・・・・・う・・・・」
昨晩のお江の中とは別種の心地良さに源二郎の腰は震え、思わず彼女の黒髪に手を添えながら歯を食い縛る。
源二郎に名を呼ばれても、お江は無言のまま
ねっとりと舌を源二郎の滾りに絡め、頭の角度を変えながら愛撫を続けていく。
書物や噂で見聞きしていたものの実際に体験することで、源二郎は滾りが爆発せぬように必死に耐えながらも、目の覚めるような思いだった。
やがて源二郎は自分の内側から何かが弾けるような感覚に襲われる。
そして自制する間もなく、迸る滾りが噴き出し、それがお江の口を瞬時に満たした。
吐精感と同時に全身が震え、無意識のうちに腰を前後させてしまう中、源二郎は昨晩と同様、いや別種の快感の余韻に浸っていた。
はっとしてお江を見下ろした時、その視界で自らの吐き出した熱情を全て受け止め、喉を鳴らして飲み込んでいるお江の顔があった。
黒髪の乱れや胸元の谷間に浮かぶ汗の情景も、源二郎の情感を揺さぶる。
やがて源二郎の欲望も収まり、お江が源二郎のそれを口から離した時、
いきおい源二郎の躰は糸を切られた傀儡の如くに力なく湯船の中へとずるずると沈んでいった。
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