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先輩のセカンドバージンは僕のもの
【熟女/人妻 官能小説】

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(最終話)昔の男との邂逅C-2





翌朝、気まずそうな木綿子を前に、加奈子も理央も平静を装っていた。
それに、木綿子はしっかりと眠っていたようで、二人の卑猥な行為には気づいていなかったようだ。
むしろ、加奈子が木綿子の横でそのまま眠っていたことに安堵していたらしい。
加奈子が一階の寝室で眠ることを選択したのは正解だったようだ。

その日から約一週間ほど過ぎた時ーー

今日は倉田が来るのだと、木綿子から聞いていた加奈子と理央は、木綿子の応接中、自席に座っていた。

理央はどことなくそわそわしている。

「何か暖かい飲み物、買ってこようか? 顔、疲れてるよ、佐藤くん」

加奈子に尋ねられるが、理央は子供のように、ぶんぶんと首を横に振る。
机上にはエナジードリンク。

昨日寝付けなかったのだろうか。

「昨日、寝られなかったんでしょう。何か買ってきてあげる。あたしも飲み物欲しいから、待ってて」

あまり、人目がつくところでは理央の体に触れないのだが、加奈子はぽんぽんと頭を撫でると、財布を持って部屋を出て行った。
理央の様子を気遣っているのだろう。

理央の目の前の席の男性社員がにやにやと笑いながら、その様子を眺めていた。

「むぅ。なんだよぉ」

視線に気づいて声を出す。

「中村さんみたいな真面目な人が何で佐藤と、って思ってたけど、母性すごそうだなあって思って。器広いんだろうな」

顎を触りながら、まだにやにやしている。
理央は小さい声で、だがはっきりと主張する。

「ぅう。今はそれマジ禁句っっ。僕が機嫌悪くても、中村さん優しいの、結構気にしてるんだからっ」

「え? 機嫌悪いの? 家庭に持ち込むなよ、そういうの」

「だーかーらー!」

そんなやりとりをしていると、すぐ側の自販機で飲み物を買ってきたのだろう、加奈子が戻ってくる。

「カフェラテで良かった? あったかいの飲んだ方がいいよ」

自席に座り、隣の席の理央の机上にペットボトルを置く。
だが、むすっとした理央を不思議に思って顔を覗き込む。

「どうしたの」

「僕が機嫌悪いってからかわれた。ムカつく」

目の前の社員を指さして、理央は踵をバタバタと床に打ち付ける。

「ごめんなさい、昨日寝られなかったみたいでぐずってるの。ミルク代わり」

ふふっと笑って、理央の頭を撫でる。
ふわふわとした柔らかい髪の毛が、加奈子には心地よかった。

「むぅ、加奈子まで、からかうっ」

「職場では下の名前で呼ばないの。あとで話聞いてあげるから、今は仕事しなさい、全く」

「ーーはは、超めおと漫才!」

目の前の社員が笑ってからかう。今はそれくらいがちょうどいいのかもしれない。
加奈子はそう思いながら、パソコンに向かっているとーー
しばらくして応接室から倉田と木綿子が出てきたらしい。
何やら話しているのが少し遠くの方から聞こえる。

さすがに、加奈子も心中穏やかでなかった。

どくん、どくん、と拍動する。

二人が部屋を出たーーそう思った時、駆け足で、木綿子が戻ってきて、加奈子のところに歩みを進める。


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