魔物戦記〜新たな仲間〜-6
「ナギ、逃げた方がいいぞこいつはどうやら原種だ。こいつが出す霧は人間にとっては猛毒だ」
「それくらい旦那に言われなくても知ってるよ」
「俺が時間を稼ぐ、そのうちに早く」
「心配ご無用!俺も稀少種だから」
「そっか、ならとっととこいつを倒して・・・」
ノウェは会話の乗りに流されていたが事の重要さに気付いた
「はぁ!?」
「驚いてる暇ないよ」
「あ、あぶねぇなぁ!話し中だっつってんだろ!」
「だから無理だって旦那!ベヒモスは原種の中で唯一人間より知能が低い種族だよ」
「そうだったな」
「グワォォォ」
ベヒモスは大きく吠える
「そういや、言葉を解す知能はあったんだったな」
「怒らせたみたいだね旦那」
「俺の所為かよ!ってか、旦那はやめろ!ノウェだノウェ・ラザフォード」
「んじゃノウェ、俺が囮になる!尻尾を切り落として霧をなんとかしてくれ」
「承知した」
ナギはベヒモスの目の前に立つ
「おーいこっちだよ!馬鹿なベヒモス君!」
ベヒモスはうまいことナギの挑発に乗る
「おそいね!そんな速力じゃ俺を殺せないぜ」
ノウェはベヒモスの上空に居た
「単純なやつ」
真っ逆さまに落下しながら見事にベヒモスの尻尾を切り落とした
「やぁりぃ!さすが!」
「煽てんのはやめろよ」
「確かに、大変なのはこれからだしね」
「その通り!こいつの皮膚は半端ないほど硬いからなぁ」
ベヒモスが動きを止める