魔物戦記〜新たな仲間〜-4
「ここか」
「うん、そうみたいだね」
「ひでぇなぁ」
その町は霧で覆われ、日光が射さず、農作物が育たない
「これはベヒモスの所為なのか?」
「あんたらがあいつを倒してくれるのか?」
「おじさん、この霧は?」
「そこの兄さんの読み通りじゃ」
「こらぁ苦戦しそうだなぁ」
ノウェは顔をくもらせている
「どゆこと?」
「亜美は今回休業ってこと」
「なんで?」
「この霧がベヒモスの仕業なら八割の確立で原種だ」
「何でわかるの?」
「この霧はベヒモスが体内で作り出しているものだ。そして、その製造を行なっている臓器は複雑な作りで人工的に作り出すのが困難だった」
「でも休業するほどなの?」
「原種なら人間が吸い込むと必ず死ぬ」
「でもこの町の人たちは霧では一人も死んでないんですよね?」
「そう記憶しておったがの」
「じゃぁ原種じゃないんじゃない?」
ノウェは山を見て言う
「ベヒモスの出す霧は二酸化炭素と合成されやすいから木が毒素を薄めてくれるんだ」
「そうだったんだ」
「あぁ、だがベヒモスの居場所のまわりは毒素を吸いすぎた枯れ木が多く存在する」
「見つけやすいってことね」
「そゆこと!」
「じゃあ、焦らずにまずは宿を探そうよ」
「それならワシの家にくるといい一応宿屋をやっているでな」
「本当かじいさん!」
「あまり綺麗とは言えんがな」
「かまいません。ありがとうございます」
「いいんじゃよ」
ノウェと亜美は早速おじゃますることにした