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先輩のセカンドバージンは僕のもの
【熟女/人妻 官能小説】

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昔の男との邂逅B-4

「え、それって佐藤くんのセフレだった人でしょ?」

バッと木綿子は顔を上げる。と、同時に「セフレだった」ことまで加奈子が知っていたかどうか知らないのに、その発言をして木綿子は口をぎゅっと結んだ。

「はは。木綿子ちゃんも知ってんだ。そうなの、そのかたと仲良さそうに連絡してるのよ。それでヤキモチ妬かれてもねえ?」

「ーーそれは、確かにそうだ。ごめん」

理央は改めて、自分のことばかり主張していたことに気づく。
普通の男女の関係であれば、以前恋焦がれていた女と連絡を取ることなんて、公にはできないはずだ。それができるのは、加奈子の器が広いからだ。

「だから、気にしないでよ。木綿子ちゃんも、佐藤くんも。
そもそも「セフレ」なんて言われ方されるのも嫌でしょう? あたしにとって、倉田は終わってる人。でもその人は、佐藤くんにとってはもちろんだけど、あたしにとっても大事な人だから。ね?」

加奈子は目の前にある、ハイボールの入ったグラスを手に取ると口につける。

「あたしだってふとした瞬間に、ヤキモチ妬いちゃうこともある。付き合う前は特にーー佐藤くんの心を掴んだままでいる彼女が羨ましかった。でも今はこうやって一緒に住んで、楽しくできてるわけで、その頃と違うからさ。それじゃ、ダメ?」

「ダメ、じゃない……」

理央は木綿子の前なのに、加奈子に抱きつく。
幼かった頃の柚木が加奈子に甘える時のように。

木綿子は先程の機嫌の悪さと打って変わって、目をぱちぱちさせながら、その光景を見ていた。


(彼氏の前のセフレが、中村さんの大事な人になるってどういうこと…?)


もし加奈子と亨が性的な関係を結んでいたなら、加奈子とはこうやって話すことはできなかっただろうと、木綿子は思う。

視線を感じたのか、加奈子は木綿子に向かって微笑んだ。

「理解できなくても大丈夫。佐藤くんと、あたしとのことだから」

その視線に、木綿子は思わずどきどきしてしまう。
加奈子はそんなことを微塵も思っていないだろうに、木綿子にとっては性的な視線として受け取ってしまった。

そんなふうに優しく微笑んで、理央を快感に導くのかーーと。

そのまま三人は、リビング兼、加奈子の寝室で二枚の布団に川の字で寝ることとなった。
手を伸ばせば触れられる加奈子との距離に、木綿子はなかなか寝付くことができなかった。

細い背中には、理央の手が這っているのが見える。

すー、すー、と二人の寝息が聞こえているのに、自分だけ何故か昂って寝られないことに罪悪感を覚える。

いても立ってもいられなくなって、木綿子は加奈子の背中に手を伸ばす。
理央が抱きしめる腕の下の方から、加奈子の腹に腕を回した。
理央が以前、好きだった人という人を大事に思っているという加奈子なら、許してくれるのではないか。


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