パパの性格は-1
ある土曜日の夜ぼくと裸で抱き合っている時、ママはパパと馴れ初めからのことを始めて僕に話し始めました。
25年以上前のこと、ママが大学のテニス同好会に入って初めての歓迎会に参加した時、偶然前に座っていたのがパパだったらしいです。その時パパはママの顔を見て少しはにかんで笑っただけであとは下を向いたままじっと何も話さず何も食べずお酒も飲まずにいたそうです。男前で身長も190センチくらいあるのに小さくなって座っているだけだったらしいです。テニスコートで見た時は生き生きとして走りまわり凄く格好が良くて、ママは一目で惚れてしまったらしいですが・・・。
歓迎会では黙ったまま何も話さず下を向いてじっとしているだけ。(この人、不思議な人だなあ。)とママは思って、「先輩、何処かお体でもわるいんですか?」と声を掛けると、大きく目を見張りびっくりしたような顔でママを見て、「え!ぼ、ぼ、僕、苦手なんです。ごめんなさい。」とまた下を向いて黙っていたようです。「先輩、外の空気を吸いに行きましょうか?お疲れのようですね。」 「う、うん、ありがとう、き、君、いいのかい?」 「はあ、私もこういうの苦手なので。」とママはパパの腕を引っ張って外に出てブラブラ歩いて近くの公園のベンチに並んで座ったらしいです。
ママがパパの腕を持ってもたれかかる様にしていると、パパは小刻みに震えていたそうです。「先輩、震えているけど、おトイレを我慢しているんですか?」 「え!ぼ、僕、苦手なんです。す、すいません。じょ、女性とはママ以外と話したことがないので。」 「あ、先輩、可愛い。」ママはいきなり抱き着いてキスをしたそうです。パパはびっくりして目を見開きそのままじっとしていたそうです。
「先輩、キスは始めて?」 「う、うん、ママ以外とは・・・。」 「ふ〜ん、ママ以外とは、か。ママのことが大好きなんだ。」 「うん、ママは僕を愛してくれているし、ママは僕のすべてだね。」 「それほどママがいいの?」 「うん、僕はママさえいてくれればそれでいいんだ。」 「先輩、じゃ、私はだめ?ママの代わりになってあげようか?」 「え!ママの代わり?どういうこと?」 「先輩、ママは先輩より随分年上よ。当然先に死んじゃうし、そうすれば先輩はどうする?」 「そ、それは困る。」 「それに、ママは先輩の子供を産んでくれないよ。」 「そ、そりゃあそうだよ!そんなことできないし。」 「ね、だから、今日から私がママの代わりになってあげようか?私がこれからずっと先輩の世話をしてあげてもいいわよ。あっちも含めて。」 「え〜!それって、結婚するってこと?」 「そ、私ね、同好会で初めて先輩を見た時にこの人なら将来結婚してもいいかなあって思っちゃったの、直感で。どう?私とじゃあ嫌?」 「で、でも、僕は来年卒業だよ、君はまだまだ一年だよ、これからまだまだいい男が出て来るよ。」 「いや、いいの。私は先輩で。自分の直感を大切にするわ。」 「そんなに簡単に決めることじゃないと思うよ。結婚は。」 「じゃ、こうしましょう、結婚は私が大学を出てから、それまではフィアンセとして付き合いましょう。どう?これならいいでしょう?途中でお互いが嫌になれば婚約解消すればいいわ。4年間あるわ、その間にお互いを見極めましょう。」 「うん、そうれならいいかも。ママに話してみるよ。」 「じゃ、明日、あなたのママとパパに会うわ、私を紹介して。」 「え!明日かい?早くない?」 「あら、善は急げよ、明日何処かで夕飯を奢って頂戴、パパママ同伴で。」 「はあ?君って、・・・、分ったよ、明日何処かのレストランを予約してもらうよ、そこでパパとママに紹介するよ。」 「よし、決まったね。じゃ、今夜はどうする?ラブホに行く?このまま、私を抱いてくれる?」 「え〜!き、君は!・・・ごめん、僕未経験なんだ。分からないよ、どうすればいいのか。」 「え〜!嘘!先輩、嘘でしょう?」 「い、いや、ごめん、本当なんだ。僕、未経験。」 「そ、そう、じゃ、私が教えてあげるわ。それにしてもよく今まで経験しないで我慢出来たわね。ずっと自分で処理してきたの?」 「え!そ、それは・・・。」 「まあ、いいや、ねえ、私に着いておいで。ラブホじゃあ落ち着かないから、私の部屋へ行きましょう。」 「え〜!このまま行くのかい?」 「そ、私とするのは嫌?」 「いや、そうじゃなくて、僕が帰らないとママが心配すると思って。」 「はあ?先輩今でも家から通っているの?」 「うん、僕の家大学から近いんだよ。そこを選んだのはママなんだ。心配だから家から通えるところに入れって。」 「そ、そう、先輩、究極のマザコンなんだ。」 「そ、そうかもしれない、こんな僕でもいいの?本当に?」 「うん、決めたの、これからは私がママになってあげる。」 「う、うん、ありがとう。僕、はっきり言って女性が苦手なんだ、もちろん男性が趣味ではないんだけど。とにかくママ以外の女性が怖くてだめだったんだ。でも君は凄く優しくて可愛くて、コートで始めて見た時から憧れていたんだ。まさかこんな形で君と話が出来るなんて、僕は凄くついているよ。」 「そうだったの?何かの運命ね。じゃ、私のアパートに行こうか?」 「ほ、本当にいいの?」 「だから、本当だって。おいで。」 「じゃ、ママに連絡を入れておくよ、今日は遅くなるって。」パパは公園の片隅にある電話ボックスから家に電話を入れてバァバに連絡したそうです。
ママはパパの腕にぶら下がる様にして腕を組みアパートまで連れて帰って、「どうぞ、狭い所だけど中に入って。」 「う、うん、僕女性の部屋に入るの初めてだから凄く緊張するよ。」 「心配しないで、襲い掛かって食べたりしないから。」 「で、でも・・・。」パパは大きな体を小さくして絨毯が敷かれた床に座って黙っていたそうです。「ねえ、さっきの話の続きだけど、先輩、溜まってくる精の処理は自分でしていたの?」 「え!そ、その話?話しても僕を嫌ったりしない?」