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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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妻を他人に (12) さようなら-6

 ビュルル――!
 ビュルルルル――ドクドクドク――ビュル――!

 イき続けるゆきの口内が夫の精液であふれる。ゴポゴポと口から変な音を立てながら長い絶頂を彷徨う。その人妻の口にもう一本のペニスがねじ込まれた。
「ぁがが、がはぁぁああっ!」
 二本のペニスを突っ込まれたゆきの顔が歪む。唇が大きく左右に裂け、人妻の顔面が無惨に崩壊した。涙と唾液と鼻水と一緒にペニスまで吐き出されそうになると、男二人がゆきの髪の毛を鷲掴み、彼らの股間にぐいと押し付ける。
「んごほぉおおおごぽごぷごぽぽぽがぁあはぁあ!」

 ビュルルルルル――!
 ビュルル、ビュルルルルル――ビクンビクン、ドクドクドク――ビュルルル!

「んがぁあごぽごぽぽぽごふっぁがっぶ……! んがぶ……ゴポ……コポ、ゴポォ……」

 男たちの足元に正座して傅き、健気にもすべての射精を受け止める人妻。

 美魔女タレントとして日本中の男たちのいやらしい視線を一身に集める人妻が、口いっぱいに精液を溢れさせ、ゴポゴポと変な音を立てている。二十代にしか見えぬ整った顔面にも艷やかな髪にも汚濁液を飛び散らせ、ときに「あざと過ぎる」と揶揄される可愛らしい笑顔も今は見る影もない。
 そこにいるのは、男二人分の性欲を一身に受け止める精液便女。潤んだ瞳で男たちを見上げ、律儀に出されたものを見てもらうため小さな口を一生懸命に開き、「飲みたいの?」という質問に小さく首を縦に振る。男たちの許可を得ると、ゆきは二人分の精液を嚥下した。

 股間の割れ目から愛液がとろりと漏れ出し、ブスゥ、プリリ、プピィと恥ずかしい音を奏でる。排出された生臭い臭気が、美人妻の花びらを淫らに揺らした。

  *

「美魔女グランプリ入賞祝賀会」は、当の美魔女の熟れた肉体が生贄として捧げられた狂宴となり、日が暮れるまで続いた。

 セックスの快楽に酔い、男二人に入れ代わり立ち代わりペニスを挿入され、彼らの精液を全身に浴びながら、ゆきは思う。
 最初のころのZへの貸し出しで自我を保つことができていれば、あるいはどこかで我慢してセックスを拒否していれば、今ごろゆきと夫は平和で大人しい夫婦生活を送っていたのかもしれない。それは間違いなく幸せで愛に溢れた時間だったであろうし、その後に続くZとの秘密の逢瀬も、FやYとの不倫もなかったはず。

 現実には、まるで必然かのように夫婦は「寝取らせプレイ」に溺れていった。

 夫の許可のもととはいえ、複数の異性と変態的なセックスを繰り返す今の自分に戸惑いがないといえば嘘になる。ただそれで、なんの不都合も生じていない。3P、4P、スワッピングに明け暮れ友人から孤立し大学からドロップアウトしてしまった時期、あるいは夫に内緒で不倫を重ねていた時期、ゆきは自分のことが嫌いだった。
 今は違う。愛する家族との日常生活も、充実した仕事も、美魔女活動も、デートも、セックスも――すべてを楽しみながら、上手くこなしている。そんな自分が好きだ。

 オーガズムというセックスの頂に何度も導かれたゆきは、今やその人生においても至高の頂へと上り詰めていた。

  *

 数週間後、夫婦の寝室――。

「ありがとう。ゆきは幸せ者です……」

 妻の目は真っ赤に腫れ、瞳には涙が浮かぶ。
「でも……」
 精一杯の笑顔を作り、言葉を繋ぐ。

「……別れてください。私と、離婚してください」

 翌朝、ゆきは荷物をまとめて家を出た。


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