妻を他人に (11) 二度目の貸し出し-5
Zの膝の上で股を広げ腰掛けるゆき。向かい合う形で二人は舌を絡める。乳首が擦れ合い、股間では陰毛が擦れ合う。男女の性液が粘ついた音を発している。Zの手がゆきの乳房をたぷんたぷんと弄ぶ。乳首を指先で転がしながら、舌は胸の谷間へ降り、腋の下の汗を掬う。
「だからだめぇ……汗かいてて恥ずかしいって言ってるじゃん……」
「しょっぱくて美味しいです。ペロ、ペロペロ……」
「やぁあああ……」
「ああいい匂い。クンクンクン……ゆきさんの甘酸っぱい体臭がする……」
「ぁぁ……体臭なんて言わないで……」
剥き出しの大陰唇の割れ目に男性器が挟まりひくつくのを感じながら、汗を舐め取られ、唾液を交換する。人妻の花びらにくるまれた男の亀頭が、ぬるりと滑りクリトリスを押しつぶす。何度も何度も、大陰唇の割れ目と陰核の往復を繰り返す。
ゆきの花芯からは蜜がトロリと溢れ出し、雄しべと雌しべの結合部を溶かす。
「挿れますね」
Zがゆきの目を見て言った。
こくりと頷くゆき。促されて、腰を浮かす。両腕をZの身体にしっかりと巻きつけ、手のひらに伝わる男の筋肉を感じながら。男の陰茎は先端をまっすぐ上に向けそそり勃つ。パンパンに張り詰めた亀頭の先には、人妻の花びらが咲いている。
「さあゆきさん。腰下ろして……」
「ねぇ……肩押してくれない?」
「なんで?」
「だって恥ずかしいじゃん……」
「恥ずかしがってるゆきさん、見てみたいな」
「もう……」
ゆきは覚悟を決め、ゆっくりと腰を落としていく。夫以外のペニスを自ら求める行為に、罪悪感がまた胸を刺す。
クチュリ――。
陰唇が亀頭に触れると、幾重にも折り重なった人妻の花びらは、まるで男の雄しべを迎え入れるがごとく亀頭を包み吸い付いていく。花芯からは蜜が溢れ、とろりとペニスを伝い落ちる。
「はぁ……う……っ!」
さらに腰を落とすゆき。
やがて人妻のむっちりした白い尻が、男の浅黒い下半身に完全に密着した。
その瞬間、膣全体を押し広げぎゅうぎゅうに圧迫してくる感触がゆきを襲う。
「…………すご…………ぃ……っ! 深……ぃ……ぁあ……っ!」
ひと月ぶりに味わう感覚に思わず本音が漏れ出てしまう。再び夫への罪悪感がよぎるが、さんざんに焦らされた下半身はZに押し付けられたまま。想像以上に奥まで到達してくる男のぬくもりをもっと感じていたい。
「ん……んん……チュ、チュゥ……」
初めてゆきの側から、キスを求めた――。
三たびの罪悪感。しかしもう止められない。
「チュ……チュウ……」
ゆきはZに跨ったままゆっくりと尻を押し付けた。
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