第五章 おれいのチュー-1
『おにいちゃん、ありがとう』
「おんなのこ」はサトシ君のホッペに、やさしく、チューをしました。
サトシ君は、ふしぎな「きもち」がしました。
「おかあさん」のチューと、にていた、のでした。
すこし、はずかしくて、したを、むきました。
『あっ、わたしかえらなくちゃ。
じゃあね、サトシちゃん・・・
いいこで、いてね・・・』
サトシ君が、かおをあげると、「こうえん」には、だれもいませんでした。
「あめ」あがりのみずたまりに、きれいな「にじ」が、うつっていました。