投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

チュー、したい!
【コメディ 恋愛小説】

チュー、したい!の最初へ チュー、したい! 90 チュー、したい! 92 チュー、したい!の最後へ

第三章 あまやどり-1

かなしいことや、イヤなことがあるとき、サトシ君はいつも、この「おすなば」にきます。

ここは、「ほらあな」みたいで、なにかおちつくのです。

とくに、「あめのひ」は、だれもこないので、いいのです。

そして、「おかあさん」のことを、おもいだして、よくひとりで、ないています。

おとうさんのまえでは、あまり、なきたくないのです。

サトシ君がなくと、おとうさんが、つらそうにみえるからです。

サトシ君は、すなにうまっている、トラックのおもちゃを、シャベルでたたいています。

パン、パンとおとがします。

「おすなば」のそとでは、「あめ」がふっています。

シト、シト。
ピチャ、ピチャ・・・。

すると、こきざみな「おと」がちかづいてきました。

なんだろうと、かおをあげると、ちいさな「おんなのこ」が、はいってきました。

『キャーッ、ぬれちゃったぁ。
あっ、こんにちは・・・』

『こんにちは』

「おんなのこ」は「あめ」にふられたのか、かみと、ふくが、すこしぬれています。

サトシ君のほうをみながら、ほほえんでいます。

かわいい、「えがお」です。

『これで、ふきなよ』

サトシ君は、もってきているリュックから、タオルをだして、わたしました。

『ありがとう』

「おんなのこ」はうれしそうに、ゴシゴシふいています。

このへんでは、みかけない「こ」です。

『おにいちゃん、なんさい?』

『5さい』

『わー、もっと、おおきい、かとおもった。
わたし・・4さい・・・』

ふたりは、すぐ「ともだち」になって、「おすなば」で、あそびはじめました。

サトシ君がリュックから、ジュースとクッキーをだすと、「おんなのこ」は、めを、かがやかせて、いいました。

『すごーい、おにいちゃんのリュック、まほうみたい』

そして、ふたりで、おいしそうにたべました。 


チュー、したい!の最初へ チュー、したい! 90 チュー、したい! 92 チュー、したい!の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前