第二十八章 密室-1
【啓介と同居 四ヶ月目】
【20●1年4月2日 AM11:50】
リビングで。
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「ふぅ・・・んん・・うぅ・・ん・・・」
衣服にも性感帯があるかの如く、女は声を出している。
ソファーに移動した二人は熱い口づけを交わした後、改めて禁断の果実を味わう作業を始めたのだ。
あお向けに寝る恵の身体に覆いかぶさる男は、全裸の背中を汗で光らせている。
置き去りにされた洗濯物の白い残骸が、窓際に散らばっている。
二人が秘めた想いを解き放つ「きっかけ」を作ってくれたものだった。
「あっ・・・あぁ・・ふぅ・・・」
ブラウスのボタンを外される度に心の糸が爪弾かれる。
スベスベした肌を見つけた啓介は堪らず舌を這わせた。
「ああっ・・・あっ・・あぁ・・・」
早くも背中を反らせながら声を上げている。
裸で身体を寄せる義父の温もりが心地良い。
ブラのホックを外すと白い果実が弾けた。
「おお・・・すご・・・い」
男は思わず声を出し、弾力を楽しむようにゆっくりと指を這わせた。
「綺麗やで・・・めぐみ。
まるで女神さんや・・・
いや、天使や・・俺の・・・天使や」
「ああ・・・いやっ・・恥ずか・・・しい」
耳元まで赤く染めて泣声をあげている。
恵は自分の身体、特にバストに自信が無かった。
雑誌のグラビアに出てくるモデルのように大きくない事に劣等感を抱いていた。
だからセックスや卑猥な話が嫌いなのかもしれない。
しかし大きくは無いがツンと上を向いたバストは薄い乳輪の中に小粒の塊を隠していて、男に感嘆の声を出させるには十分であった。
「あぁ・・・めぐ・・み・・・
きれいやで・・・」
「う、う・・・そ・・よ・・・
だ、だって・・・お義父・・・さんが」
恵は涙を滲ませて抗議した。
初めて会った時の義父の言葉は忘れられないのだった。
(なんや、胸も小さそうやないか?)
余りのショックな言葉は恵の脳裏に刻まれ、消えることはなかった。
「い、言った・・で、しょ・・・?」
啓介は恵の手紙の事を思い出した。
そして小さく笑うと済まなさそうに囁いた。
「アホやな、ありゃ冗談や・・・。
あんまり気どっとったさかい、
武をからこぉたんや・・・」
「ほ、ほん・・・と・・う・・・?」
まだ涙で塗れた疑いの眼差しを向ける天使を、男は心の底から愛しく思った。
そして頬擦りしながら呟いた。
「そうやで・・ホンマ、きれいや・・・
ふくよかで弾力があって・・・
肌もスベスベしとる。
こんな綺麗なオッパイ、他にあらへん・・・」
男の息がくすぐったく、そして確実に恵の心に入ってくる。
誉められた嬉しさが身体の奥底から湧き上がってくる。
恵の隠れていた塊が姿を現してきた。