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義父に犯されて:午前十時を過ぎたなら
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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第八章 輝き-2

結婚記念日に何も用意しない夫に、すっぽかされた直後と言う事もあった。
いや、それよりも雨の中で見せた義父の優しい眼差しがそう思わせるのかもしれない。
  
義父はああ言ってはいたが、ワザワザ土砂降りの雨の中を恵のためにプレゼントを買いに行ってくれたのは明白であった。
もしかしたら、昨夜の夫婦喧嘩を聞かれていたのかもしれない。

そう思うと、朝食から姿を見せなかった義父の行動に納得がいく。
恵の予想は確信へと変わっていった。

結婚記念日に遅く帰り、プレゼントも用意しなかった息子に代わって義父は高価なアクセサリーを買いに、わざわざ大雨の中を出かけて行ったのだ。
考えれば考えるほど納得できるものになっていく。

恵の心は後悔で一杯になった。

今朝は十時なのに義父を、お茶に誘わなかったのだ。
昨日のショックが大きく、泣いた顔を見せて馬鹿にされるのが嫌だった。

どうしてあんなに意地を張っていたのであろう。
思い返せば義父の方から幾度と無く仲直りのサインは出ていたのに。

昨日だって気を利かせて夕食を断り、ワザワザ出かけてくれていたのだ。
今朝も昨夜の二人のやり取りを聞いて、朝食も断って一人にしておいてくれたのであろう。

ここ数年、夫からこんな優しさを受けた事が無い。
ずっと一人で耐えていたものが、スーッと消えていくようであった。

恵は思わず吹き出してしまった。
何と単純なのであろうか。

あんなに毛嫌いしていた男を、もう今では大げさな位に誉めている。

ブレスレットを頬に当ててみた。
冷たい感触が心地良い。

恵は久しぶりに爽やかな気分になった。
昼食は、お礼として義父の好物を作ってあげようと思うのだった。


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