セカンドバージン-1
(ひゃあああ〜〜〜〜!!)
芽衣(めい)の手入れしていない右ワキを、透真(とうま)が吸い付いてきた。
「ムダ毛の処理、していないから!」
ラブホ駐車場出入口付近で止めた車内で、「NO」の最後通牒として言ったつもりが、逆に透真の興奮を誘ったのだ。
「俺は気にしないよ」
アンサンブルのジャケットを脱がされては、伸び放題のワキ毛ごと生肌を愛撫されているうちに、芽衣の張り詰めていた五感がとろけてゆく……。
それを知ってか知らずの透真は、芽衣のワンピースの裾から太ももに手を這わせながら
「ア●コも手入れしていない?」
「……ボーボーだよ」
先程までの威勢の良さは消え、トロンと潤み始めた芽衣の表情を見据えながら、透真の欲情は妖しくギラついた。
「すげぇ、そそる……」とディープキス。
そのまま手を滑らせ、ストッキングとパンティーに包まれた秘穴を2本指で激しくノックした。
「あん、あ、はぁ……っ」
たまらず脚を開いて腰が浮く芽衣の耳元で
「俺を試してみる?」からかう透真。
車内の蒸気が熱を孕んで喉に迫り、ぼぅ〜っと芽衣はただコクコクと頷くしかなかった。
それを視界に収めた透真は、ようやく車を動かした。
二人は見合いパーティで知り合った。
かたや30の未婚を心配した親に強制されて、かたや仕事上の付き合いで人数合わせに頼まれて――――
お互い独身を不都合とせず、むしろ出会いは期待していなかった。
顔剃りとマニキュアの簡易手入れだけで参加した芽衣は、早速色気より食気盛ん。
美人なのに、周囲に気取らない。
それらが、とりわけ透真の興味を引いた。
トークで軽く弾んだところで「場所を変えよう」と誘う透真に、芽衣は警戒心を強めた。
「何のために?」
「お互いの相性を確かめるために」
「それって、えっちのこと?」
「うん、君がそう言うなら良いね」
「しないよ、えっちなんか」
「何で?体の相性も大事だよ」
「あなたなんかに、興味ないんです」
「言うね」
嫌味を効かせたつもりの芽衣に面白がる透真は、不意のキスを仕掛けた。
人前も構わず、平然と唇を捕え舌を這わす。
「何、すん、の、!!?」
そんな厚かましさを押し退けて、頭に来た芽衣はプロフィールプレートを受付に返して帰ろうとした。
しかし、透真にすぐ追い付かれた。