第四十二章 セカンドキス-3
「俺に、抱かれたかったんだろう・・・?」
男の生臭い息が頬にかかる。
「ああ・・・」
おぞましさと共に、むず痒い期待が膨らんでいく。
「んぐぅ・・・」
唇をふさがれても抵抗はしなかった。
ヌチャリとした感触に覆われながら、少女の胸は興奮で激しく高鳴っている。
「んふぅ・・・ふぅ・・んん・・・」
吸い取られるままに、舌を預けていく。
「ああ・・・ふ・・・んふぅ・・あはぁ・・・」
圭子はまるで以前から知っているように、自分からもキスの味を楽しんでいた。
(ああ・・凄い・・・わ、わた・・し・・・)
悪夢の中で悩まされ続けていた事が、現実になっている。
(キス・・・している・・・)
おぞましい筈の行為なのに、拒むどころか自ら舌を絡ませているではないか。
(ああ・・・お、おじさま・・・)
「むぅ・・んんん・・・あはぁ・・・」
熱い。
身体が求めてしまう。
(だ、だめぇ・・・)
「あはぁ・・・ああああ・・・」
圭子は無理やりに唇を放すと、男の肩に預けるように顔を押し付けた。
「はぁっ・・・はあぁ・・・」
荒い息を弾ませ、何とか落ち着こうとするのだが、心臓が激しく鼓動を繰り返している。
(ああ・・わたし・・・わたし・・・?)
頭の中に渦巻く想いに少女は戸惑いながら、消す事が出来ずにいた。
「圭子・・・・」
男が囁く。