その8 堕ちていく女(画像付き)-1
床に座らされていた大星みやびは、
立ち上がった金城に足で背中を蹴られ、転がされた。
「ぎゃ!」とカエルの鳴くような声をして、
みやびは床に転がった。蹴られた背中が痛い。
彼女の背中には痣ができていた。
その瞳には、後から後から涙が流れて止まらなかった。
そして彼女は思った。
(なんで、私がこんな酷い目に、でももうこれ以上、彼に逆らうのはやめよう、
そうしなければ、私はこの男に殺されるかも知れないわ)
そう思いながら、みやびの眼からは涙が更に溢れてきた。
「お願いですから、殺さないでください」
「もちろん、そんなことはしないさ、
俺の言う通りにすればいいんだよ、わかったかな、みやび」
「は、はい」
「ところで、あんたの事務所の社長から、あんたを貰い受けて欲しいと依頼されて、
うちの芸能プロに移籍の話があったんだよ」
「は、はい……何かそのようなお話を、社長から聞いたことがありましたが、
私は詳しくは……」
みやびは薄々そのような話を聞かされていた。
その関係で、何か契約書のようなものにサインをしたことがある。
しかし、みやびはその意味をあまり理解していなかった。
その話は、みやびの知らない間に進められていたらしい。
「あのインタビューは芝居さ、もうあんたは俺のプロダクションの人間なんだよ」
そう言えば、あの時、いつもいるマネージャーもいなかったし、
自分とこの金城しかいなかった。
「で、ではなせあのようなインタビューを?」
「とにかく、直ぐにあんたを欲しかったから、そう言うことさ」
「では、私はこれからどうすれば良いのですか?」
みやびは恐ろしくなっていた。