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熱帯魚の躾方
【SM 官能小説】

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生態観察(一)-1

 15時丁度にマンションのエントランスからインターホンを鳴らした。「はい!あ、熱帯魚屋さん?」モニターでこちらが見えているようだ。「はい!アクアリウム菰田です!」自動ドアのロックが外れて、水槽の入ったダンボール箱を抱えてエレベーターに乗った。10Fまでボタンがあり、彼女の部屋がある10を押す。平日の昼間のせいか人の気配がしない。
 ドアの前に立ち、インターホンを押そうとすると、いきなりドアが開いて驚いた。「うわっ、ビックリした!」「えへへ、ごめんなさい!待ちきれなくて!」大きな瞳がキラキラして見える。黒いタンクトップに青いジョギングパンツ、揺れる大きな胸の谷間が眩しい。
「そこに置かせてもらって、ちゃんと元気か確認しましょう!」ダンボール箱の蓋を開けて、金魚鉢型のアクリル水槽を取り出す。ベタは落ち着かない様子で水面近くをウロウロしている。「うわー、やっぱり可愛いー!」水槽を挟んでしゃがみ込んだ彼女の股間から下着が見えそうだ。上から覗き込んでいる。ピンク色のブラジャーに包まれた形の良い乳房が揺れている。
 これ、どこに置いたらいいですか?」「まあ、どこでもいいんですけど…。テレビや電子機器、コンセントの近くは水が撥ねたりしたら危ないので。あと、夏場なんで直射日光は避けて適度に明るい場所とか。昼行性なんで暗くすると寝ますし。」彼女がきょとんとしている。「えーと、どうしよう?冷蔵庫の上とかは?」「振動する場所はストレスがかかりので…。」
 「じゃあ、上がって見てもらっても?」「大丈夫ですよ。お邪魔しますね!」白を基調とした部屋は1LDKのようで八畳ほどのLDKに上がった。「ちょっと、待ってくださいね。」続いて寝室へと案内された。フローラルな薔薇のような淡く甘い香りが漂う。ベッドには大きな犬のぬいぐるみが二つ並んで座っている。ポッチャリ体型の柴犬とシベリアンハスキーのようだ。60cm位あるから、きっとこれを抱いて眠るのだろう。是非、この中に混ぜて貰いたいものだ。
「ここあたりいいですね。明るいけど直接当たらないし、ちょっと濡れても大丈夫そうだし。」収納棚に場所が決まり、並んでいた本や雑貨を移動させた。「うん、いい、いい!見やすいです!」「ありがとうございます!お手数かけてすいません!」「いえいえ、どういたしまして。」「やっぱり、ここでいいですね。」一緒にならんで見た。水槽の横には、家族の集合写真と母親との写真が飾られている。
「じゃ、また何かあれば…。」「えーっと、お時間ありますか?」「はい?」「お茶でも飲んで行かれませんか?この前、ご馳走になったので。」全く想定外の展開になった。「今朝、収録に行ったお店でケーキ貰って…。甘い物とかいけます?」「甘い物好きですよ。」「今、お茶入れますから、座っててください。」ベッド横にある二人掛けのソファーに座った。髪をゴムで後ろにまとめ、こちらに背を向けてキッチンに立っている。後ろ姿を見ると、尻の位置が高いというか見事に上がっている。ウェストが極端に細いせいで、小尻なのに桃を付けたように強調されている。真っすぐに伸びた長い脚に細い足首、ふくらはぎのハムストリング筋が子持ちししゃも型で肌が滑らかそうだ。
 ケーキを乗せた皿を置き、コーヒーを置いた沙莉はソファーテーブルの向かい側、下に敷いた赤いハワイアンラグの上に直接座った。育ちが良いのだろうか、背筋を伸ばして正座で座っている。今時の若い女性にしては珍しい。「お茶かお花、習ってたことあるんですか?」「あ、正座ですか?これは、うちの母が昔風な人なので、癖になっちゃって。」視線をベタの水槽へと移した。「あー、やっぱり可愛いなぁ。もう、餌やっても大丈夫ですか?」「まだ、落ち着いていないから、夕方になってからのほうがいいね。」座っている位置が見下ろす感じなので、タンクトップの隙間からブラジャーは勿論、乳房の半分位が見える。白く丸く大きい、ゴム毬のように張りがありそうだ。後ろから揉みしだいてみたい。ぼーっと見ていると、「ケーキあんまりお好きじゃ…。」「いやいや、ちょっと考え事していて。」「すいません!お忙しいのに。」「大丈夫です!平日はだいたい暇ですから。じゃ、何かありましたらいつでもお電話ください。」小一時間ほど滞在して部屋を後にした。

 店に戻る車を運転しながら投稿サイトSC3のIDとpass、フォルダーのpassのヒントを考えていた。大抵の場合、本人が覚えておけるものにする。自分でもパスワードマネージャーを使うまで、よくIDやpassを忘れて、SEに助けて貰ったことがある。ロックがかかったフォルダーは三つ。自分なら何にするだろうか?

「焦らない、焦らない、まだまだ熱帯魚の捕獲計画は始まったばかりだ。」心に呟いた。

 

 


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