恋人からの嫉妬-2
「そう。中村さん、寝てるのね。じゃあ……声……聞いてくれる?」
「え」
一瞬、何を言われたのかわからなかった。
スマートフォンがガシャっ、と小さく音を立てたかと思うと、音質が少し変わる。どうやらスピーカーフォンにしたらしかった。
「理央から電話かかってきて……すごく嬉しくなっちゃった。最近、彼とシてないの」
「え、あっ……シてないって……え……」
その瞬間、はぁっと吐息が漏れた音が、ノイズ音と共にした。
暖房がかかってない部屋で、靴下をはいていない足の指先は冷たくなってしまっているのに、どくん、と股間に血液が集中する。
「理央に……後ろからされるところ、想像するね……今、理央に後ろから抱きしめられて、胸……触られてるって思ってる……んん、乳首……すぐたっちゃう……」
服の中に手を入れたのか、衣擦れの音がする。
「理央に……後ろから触られて……乳首、弾かれてる……と思うと……ん、ん」
「ほ、本間……さん、待って、僕、そういうのしたことな……」
「うん、いいの。聞いてて……あたしが一人でするとこ」
呼吸をおさえようと思っても、呼吸が短くなり、理央の胸が、股間が熱くなる。
「恥ずかしいのに……理央が聞いてると思うと……興奮する……。理央に乳首、ぎゅってされたいよ……」
「本間さん、待って……僕、我慢……できなくなっちゃう、じゃん……。加奈子の家なのに……」
「ん、ふぅ……我慢できなくなってくれるの?こんな、おばさんの声聞いて……」
「う、うう……僕が興奮するの、わかって言ってるでしょう?やばい……。本間さん、エロいから……」
耳に当てているスマートフォンから、胸をもみしだく佳織のいやらしい吐息と、時折漏れる声が聞こえる。
膝を抱えていた左手は、思わず股間に伸び、ぎゅ、と、それを押さえてしまっていた。
「ん、んん……左手で、おっぱい……触りながら、右手で、ここ……どうなってるか、確認……するね」
「こ、ここって……?」
つい、尋ねてしまう。
「わかってるくせに。あたしのオマ×コ。ーーん、んん。すご…い、理央に聞かれてると思ったら、ぐちゅぐちゅ。今、下着の中で、指でワレメ撫でてる……」
「ま、待って……マジで。すげぇ、したくなるじゃん……」
「彼女の家で、やらしい……。そんなこと思ってくれるの……?ぐちゅぐちゅのここ、どうしたい?」
「そ、そこ……僕の舌で、舐めて……もっとぐちゃぐちゃにしたい。本間さんの、舐めたいよ」
加奈子がふすま一枚を隔てて寝ているというのに。
もう既に知ってしまっている味を、再び味わいたくて、どくん、どくん、とそこが脈動する。
「ーーあたしも、舐めて欲しい。んん、理央、理央のせ……いで、クリ×リス、オチ×チンみたいに勃起してる。理央は……?」
「ぼ、僕のも……たってる……から……待って、本当に、も、我慢できなく……なるから」
「ふふ。あたしも、理央の舐めて、喉の奥で味わいたいよ……は、んっ、ダメ……想像したら、指動くの、はやくなっ……ちゃ、うっ」