深く、重たい快感-1
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理央の体液で汚れてしまったショーツを手洗いし、汗だくになった体と、理央の体液で汚されたそこを丁寧に洗った。
二度目のシャワーを済ませて、ーーパジャマのズボンを寝室に忘れたせいでーー下着と、パジャマの上だけ身につけて、寝室のふすまを開ける。
理央は起きていたらしく、スマートフォンを操作しながら加奈子の布団の中にすっぽり収まっていた。
「そっちいるならあたし、柚木の布団の方で寝ようか?」
加奈子が床に落ちているパジャマのズボンを手に取り、履こうとした瞬間、理央が起き上がってパジャマの上の裾を掴む。
「ん、今日一緒に寝るって言ったもん。加奈子いいよって言ったもん」
「ふふ、そうだったね。わかった……きゃっ」
体を引っ張られて、理央に布団の中に押し込まれる。
「ごめん、シャワー。二回も浴びさせて」
加奈子の左側にいる理央に、その体を抱きしめられた。
胸に顔を押し付け、今に震えて泣いてしまいそうな、子供のような理央の頭に手を置いて、撫でる。
「僕、子供っぽいよね。ごめん」
「理央の子供っぽいところって甘え方が上手なのと、素直に気持ちを言えるってところでしょう。芯の部分はきちんと大人じゃない。
今日のことだって、もっとやり方があったって思ってるのかもしれないけど……あたしなら他に思いつかないな。あの状況で特に周りが女性ばかりなら、止めるの難しい」
「それに加奈子の下着汚した。すごく興奮して……加奈子だからひどいことしたいって、思うのヤダ」
「なあに、今日はどうしたの。何も怒ってないし、ひどいことだなんて、これっぽっちも思ってないよ。そんなに、興奮してくれたの?」
理央が胸元から顔を上げると、暗がりの中でも泣きそうなのがわかる。
加奈子は額に唇を押し当てた。
「理央に後ろからぎゅって抱きしめられて、どきどきしたし、すごく満たされた気持ちになったよ。だから、そんな風に思わないで」
「ホント?」
「ふふ、本当。本間さんが可愛がりたくなる気持ちわかるなあ。理央にこんなに謝られたら、自分が大事にされてるってわかっちゃうもの。だから、女の側も大事にしたくなって、よしよししちゃう。ーーみんなにそうしてたの?」
「ち、ちがっ……。えっちは気持ちいいけど、他の人にはそんな強引なことしたことないもんっ」
「ふふ、そーゆーとこ。あたしにはしちゃうんでしょ。でも、あたしやっぱり……欲張りだから」
ーー理央があたしのことしか好きじゃないってわかっても、強引に抱かれた本間さんが羨ましい。
理央の左の耳元で囁いて、そのまま、押し倒すようにしながら理央の耳たぶをしゃぶる。
「か、かなこ、っ……」
「理央の、ナカに入れてないのよ?我慢できない。自分ばっかり気持ちよくなって……ずるい」