不安-1
麻由はカラダが丈夫ではなかった。
そこに今回の「輪姦パーティー」はあったり、旅行が入ったりで、、、無論、学業もだ。
そんな最中でも麻由は店を休むことはない。
啓介にとっては有難いことではあるが、、、「当日」に向けてカラダを癒してくれてもいいのだが・・・
「大丈夫?無理せずに休みたいときは言ってくれていいよ」
と啓介は気遣うのだが、麻由は決して休みを取ることはなかった。
それと、あれ以来彼女の服装が変わった。
以前はスカート姿が多く、露出もそれなりにはあったのだが、、、最近はジーンズが多く胸元も閉まったものが多い。
ひとつには啓介の視線を意識してのことだと思うが、もうひとつは、あれ以来「前回の参加者」の来店が増えたことであろう。
「あ、、、こ、この間はありがとうございました」
と挨拶をするたび麻由はバツの悪い表情になる。それはそうだろう、、自分を抱いた相手と歓談など出来るわけがない。
なかには、
「麻由ちゃんてさ、ここ、週に何日入ってるの?」
「、、、だいたい4、5日ですけど」
質問の意味を測りかねていたところ、どうも自分の店でもバイトをしないか、という誘いだ。
これ以上働かせたら、学業にも差し支えるし・・・彼女のカラダも心配だ。
なにせその上に、勤務のない日は、、、啓介宅に行って、彼の夕食を作ったりカラダの相手をしたり、、、で。
さらにはなかには、
「ねえ啓ちゃん、、バックヤードで麻由ちゃんにお口でとか、、無理かな?もちろん金は払うよ」
などと、とんでもないことを啓介に要求くる者もいる。
そんな風俗紛いのことをして万一があったら困る、と啓介はきっぱり断るのだが。第一、麻由が承知するはずがない。
しかし、、、断るたびに当然だが啓介は心象を悪くする。
それほどまでに麻由の人気・評判は達していた。
「啓介、、、少し譲歩しろよ。そんなに麻由ちゃんを『独り占め』してたらますます嫌われるぞ?」
(この馬鹿、、、麻由の前で言うな)
それ以前に、啓介としては必要以上にこういった話題をしたくなかった。今回の二度目の「輪姦パーティー」だって断ってくれてもよかったのにと思っているほどだ。
彼女さえ「NO」と言ってくれていたら、それを理由に断ることもできたのだが・・・
当然のことだが、啓介は麻由を他の男に抱かせたくはなかった。
当の麻由のほうは、どういうつもりで臨むのだろうか・・・