第三十四章 弾けた理性-2
『もっとギャラリーの方々に、
よく見てもらいましょうか・・・』
椅子に拘束されたまま、ステージ前まで運ばれる。
『香奈子さん・・・』
シルクハットの男が耳元で囁く。
『今からセックスするところを、
御客様に見てもらいますからね・・・』
『あああ・・・』
眩しいライトが照らす香奈子の前を、筋肉質の男が立ちはだかる。
むき出しになった下半身も、逞しく聳え立っていた。
『さあ、入れますよ・・・』
香奈子の心を煽るように言葉が投げられる。
(ああ・・わ、わたし・・・今・・・)
セックスをしようとしている。
衆目が観る前で。
自分を犯そうとする男の身体越しに、竹内の顔が見える。
『もっと楽しくさせてやるぜ・・・』
男が言ったのは、この事だったのだ。
『あぐぅっー・・・』
焼け付くような感触が、ヴァギナを貫いていった。
『ああっ・・い、いやぁっ・・・』
首を振って抵抗しようとするのだが、椅子に縛られたままではどうする事も出来ない。
『おおっ・・・ほぉっ・・・おっ・・・』
ゆっくりと出し入れされていく。
遅い動きが返って挿入感を確かなものにする。
『ああっ・・・ああっ・・・』
こらえ切れず声が漏れてしまう。
『どうですか?入っていますよ』
すかさずシルクハットの声が飛ぶ。
『香奈子さんっ・・・
今、あなたはセックスをしているんですよ・・・』
楽しそうに笑みを浮べながら話している。
『旦那様とじゃない、全く別の男とですよ』