「女刑罰史」と女達 その1 画像付き-4
その週の中頃に、彼女たちが彼のマンションにやってきた。
電話をかけてきた女性は高原慶子と言い、
もう1人の女性は中山美也子と言った。
2人とも三十代の美しい女性だった。
「いらっしゃいませ、この間の講演以来でしたね」
「はい、あの時は詳しい先生の話に、私たちは興奮してしまいました」
「なるほど、後で知ったのですが、あなたたちはM女性と言うことで、
それに興味がおありだったんですね」
「は、はい、そうです先生」
「分りました、とりあえずお茶でも飲んでゆっくりいたしましょう、
それからでもいいんじゃないでしょうかね」
彼等は彼女たちが買ってきたケーキと紅茶を飲んで
しばらくくつろいでいた。そして彼は言った。
「この間の電話では、お二人とも未経験と言うことですが、
まだSMのご経験はないと言うことでしたね」
「はい、そうです、でも先生のご講義を聞いてから
何か体が熱くなってきました。
そして二人で先生にお願いしようと思ったんです」
「なるほど、正直に言いましょう、
私はあれからいろいろなことを調べて学びました。
でもまだ実践したことがありません。
それを今日あなたたちで試したいと思っています。
それでよろしいですね」
「はい、他でもない私たちの先生ですから」
「私も初めてですが、それでも全て私に委ねてくれるのですね」
「もちろんです、私たちが信頼している先生だからこそ、
お願いしているのです」
彼女たちのその言葉を聞いて、中崎和彦は心に決めた。
彼はその日を境にして生まれ変わっていった。
そして2人の彼女たちも、
誰でもなく信頼している中崎和彦という講師だからこそ
身を任せる決心をしたのである。