『甲賀地下蔵』-7
(・・・・・・・悔いはない)
眼前で揺れるお江の乳首を指先で愛撫しつつ、庄左衛門は思った。
「あ、あ~~~、・・・・ああ・・・っっ」
目を瞑りながら喘ぐお江の仕草に合わせるかのように、彼女の内奥で熱くどろどろとしたものが庄左衛門の滾りをどっぷりと浸し、その内襞は大きく波打ち時にはきつく時には放すを繰り返している。
(全ては成り行きとはいえ・・・・・・・人生の最後に、このような境地に至ろうとは)
あられもなく髪を振り乱し、時にはのけぞるお江の乱れた姿を見つめながら、彼女がもたらす心地よさに庄左衛門は圧倒されていた。
それが庄左衛門自身の”決意“を更に揺るがぬものにしていった。
「あっ、ああ・・・・ああっっっ」
(・・・・・・この上はお江殿を何としても逃がす。我が命を賭けてでも・・・・・)