『甲賀地下蔵』-3
鼻息を荒げ顔の角度を変えながらひとしきりお江の舌を味わい尽くした庄左衛門はおもむろに唇を離し躰を起こす。
眼前に横たわるお江の表情に浮かんだ戸惑いの色を横目に、彼女の乱れた襟元に手を伸ばすや襟の乱れを更に押し広げた。
そのままゆっくりと彼女の肩口から上衣を摺り下していく。
庄左衛門の瞳に汗ばんで赤みがかった白い肌が、灯火の下での陰影と共に一層鮮やかに浮かび上がった。
お江も息を弾ませ喘ぎながらも、庄左衛門の背中から一旦手を離し、彼の動きを無言のうちに助けていた。
お江の衣を彼女の肘近くまで引き下ろすと、そのまま露わになった豊かな両乳房の谷間に顔を埋める。
そこに籠もっていた生々しい女の薫りを心行くまで吸い込んだ。
「ああ・・・・・」
耳元に響くお江の悩ましい溜息を合図に、庄左衛門は再び顔を上げ、自らの躰をお江の右側にずり寄せた。
そして心が求めるまま無言で乳房の先端に唇を這わせ、右手を彼女の引き締まった太腿に谷間に滑り込ませた。
「お、小父様あ・・・・・・・」
「お江殿・・・・・・・・」
庄左衛門の口の中で乳首は弾力を保ち、彼が舌を絡めコロコロと舌の上で転がし吸い上げると、
お江は庄左衛門の名を呼びながら思わず彼の白髪頭をかきい抱く。
その仕草と風情はまるで年若い娘のそれであり、庄左衛門が初めて目にする“親友の娘”の姿だった。
そして彼の右手の指を飲み込んだお江の中は既に十分に潤っており、2本の指には茂みと熱そして生暖かい蜜がまとわりついてくる。
ゆっくりと出し入れを繰り返すと、彼女の襞の締付けと滑らかな肌触りが指先に伝わり、それが庄左衛門の興奮を更に高めお江の口から断続的な嬌声を引き出していった。
いつしか庄左衛門が吸い上げ甘噛みする乳首にも、彼女の肌が滲み出させる独特の味が混じり合い、それが庄の喉を潤し更なる欲情を駆り立てた。