夢魔-1
プロロゴス
我々の世界での成人とは、魔女として認められるかどうかということでした。
そのための儀式として『みきわめ』というものがあります。
[それ]というものによって、黒魔術への傾倒度を測られるのです。
これに通らない者は魔女としては終わりです。
母親には、失敗しようがかまわない。できれば死んでしまってくれてもいい、とまでほのめかされていました。
呪われた母は、呪われた私たちを見たくなかったのでしょう。
おばあさんは異国で蛇の呪いをうけ、ミズチという化け物に犯されて母を産みました。
その母もまた騙されて、そいつとの間にあたしたち双子が生まれたのです。
みきわめのための[それ]の攻撃は精神の一番弱い所を狙ってきます。そして精神は肉体をも蝕むのです。
これはBLOODレシピという世界の中で、作者の意思を越えて、多次元世界のように同時に起こる、似て非なるアダルトな夢の深みを綴ったものです。
ヒメ・テイル 1
夢魔