夢魔-2
妹のミメの連絡で母親の部屋へ行きました。
母親のナミは恐ろしい魔女の師匠といったところでしょう。
今まで締め切られていたドアは開いていました。
中へ入ると部屋の中を見回します。今までに数度しか入ったことはありませんが、記憶のままの光景です。
分厚い絨毯があり、薄いシルクのカーテンの奥に、母親はいません。
そう、ほとんど顔を合わすことはありませんでした。
小さなころはおばあさんに育てられました。
亡くなってからは、あたしたちの魔術の師匠であるソラの妻でもあり、家庭教師だったトアさんが親代わりでした。
何とトアさんは魔女を否定していました。力には、常に逆の力が対抗するというのです。
それを止めるために力が必要なのだと言うと、『その力を悪用する者は出てくるのです。それを止めるために、さらなる力が必要になります。そして、より多くの人たちが被害にあうことになるのです。それなら何もないのが一番です』というのでした。
―――[それ]はミズチという裸の男としてあらわれました。股間から伸びた男根は蛇の姿をしています。
その雄蛇をくねらせながら、「脱げ」ひとこと言います。
それは服を脱ぐか脱がされるかというだけの選択でした。
それでも、「何のために」ミメがなぜここに来いと言ったのか、理由を探るための時間稼ぎです。
「ミメはおまえを差し出して、逃げた」
「あたしはミメを信じてる。白紙の委任状を預けてある」
「それを使って、裏切られたわけか。あわれなやつよ」ミズチがあざけり笑います。
≪こんなとき先生ならなんと言うだろう≫ ちょっと弱気になってしまいます。
答えてくれる先生はもういません。呪いを受けて死んでしまいました。
「それを裏切りというなら。ミメはそうするしかない緊急事態だったんだ」
やつはあたしの頭を持ってだきしめます。足の間に雄蛇が差し込まれ、お尻の向こうに突き抜けました。そしてパンティーの上を何度もこすります。
「今は奪わぬ。 我が子よ、ただ楽しめばよい」服を脱がせていきます。
抵抗する力が入りません。
そのままカーテンをつかまされ、最後のパンティーまで脱がされてしまいました。
片方のひざの裏に手を差し込んで、持ち上げられます。
閉じていた割れ目が開き、そこの敏感な所をあれがこすって、何度も何度も刺激してきます。
「ほうら、したいだろう。妹はもう抗わなかったぞ」
≪まずい≫ 自分の体に火が付いたら、うまく考えられなくなってしまいます。あたしにも蛇の呪いがあります。それはしつこく、淫乱です。
「あたしは、ふたりを助ける方法を探す。お前が思わせたいようにはしない」口では言いますが、≪緊急事態だ。少し休みたい≫ あわてていました。
雄蛇はカマ首をもたげ、執拗に。一番敏感なところをこすってきます。
「そう思わせたい者こそ、悪魔の使いなんだ」 歯を食いしばって耐えます
「そう思うおまえも、悪魔の子なのだ」耳元でささやかれ、乳首にそっと爪を立てられると、そこが痛いほど固くなっていきます。
気持ちよさが胸から子宮に流れ、しこりとなって溜まっていきます。
「ウウウ」長くくぐもったうめき声を出して、それに耐えました。腰が小刻みに震えてしまいます。
「どうせ気が付けばあたしは自慰でもしてるんでしょう。こけおどしはやめなさい。体を汚しても、心は汚れない」 先生が教えてくれたことです。≪ここで言い負けるわけにはいかない≫
奴は手を止めようとしません。膝を閉じて力を入れますが腰は揺れます。≪だめ、されてしまいたくなる≫
「わが娘よ。お前の純潔に褒美をやろう。我が尻に鍵は埋まる、欲しくば、接吻せよ。その口に鍵を与えよう」足をさらに広げさせられました。
「何をするための鍵?」しゃべろうとすると喘ぎ声が出そうです。
下腹部はにじみ出てきたもので、滑りがよくなっています、あたしが腰の角度を少し変えるだけで、やつのものが中に入ってしまうでしょう。
やつに少し下から突き上げられても、あたしの処女は終わります。
「ほしいのだろう、口が開いてちょうだいと叫んでいるぞ」入り口につきたてます。尖った先はすでに埋まっています。「ほら、動け。腰をすこし寄せるだけでいい」鎌首が処女の印を押し広げ、破りそうです。
≪もういい、セックスをしたところで何が悪い、世の中の全員がしてる。ミメだって何人もとしてるじゃない≫ 体が揺れます。それでも、そのちょっとだけが、動きだせませんでした。
あたしにはあげたい人がいます。ずっと思い続けてきた人です。
「そいつをよろこばせる練習をしておけ。ミメはうまいぞ、寝たみんなが喜んでいる」ささやかれます。「私でさえ、あの体には溺れてしまいそうだよ。処女? そんなものにこだわるのは宗教家だけだ、それに誰にもわかりはしない」
押さえつけてきます。「さあ、女になれ」
「ことわる」目をつぶって、じっとたえました。