REAL BLOOD-2
おれの父と母は激しく反対した。
家はどうなる?
血も繋がっていない者を跡継ぎにする気か?
おまえは狂っている。
血に関するガチガチの固定概念を掲げて怒鳴る父。
血を絶やすな?
そんなに必要なことですか?
そんなに血が。
それから家での居場所を失いおれも意地になっていたのだろう。
お互い歩み寄ろうともせず冷ややかな重い空気と時間が流れた。
父には言えなかったけど、こう言いたかった。
愛は絆だよ。
例え血の鎖でおれらは絡まっていなくても。
もっと深い部分で繋がっているんだ。
血よりも濃く深く熱いものがそこにはあるんだ!と。
人はDNAで繋がっている。気持ちで繋がっている。
十分じゃないか。
あなた方が提唱するそんな型にはまった愛に一体なんの意味があるんですか?
言えなかった代わりに頬を何かがつたい落ちた。
それは悲しみ?悔しさ? 自分の無力さからなのかはわからなかった。
優を守っていけるのはおれしかいない。
人は愛着を知っている。 時とともにそれは確実に大きくなった。
それだけで十分だった。
父になる。
くすぐったいけど、そう遠くない未来のどこかできっと。
そんな決心をしながら、彼の寝顔を見ながらおれも眠りについた。
あいつにとって明日も輝く1日になってほしい。
愛溢れる毎日になってほしい。
誰かのために生きていくなら、
おれはあいつのために生きていきたい。
できるだけ長く。
血なんかに縛られない本物を手に入れるまで。