第二十四章 香奈子様へ―その3(自分から)(画像付)-1
第二十四章 香奈子様へ―その3(自分から)
「ああ・・・あああ・・・」
液晶画面を見る瞳が潤んで、小さな光を散乱させていた。
それが涙によるものなのか、欲情しているのかは本人にも分からなかった。
3通目のメールを開く時点で、既に香奈子の記憶は大半が蘇っていた。
だから次に見る自分の映像は予想出来たし、メールを開いて竹内の文章を読むのが怖くもあり、嬉しくもあったからである。
ためらう指先はそれでもボタンを押してしまう。
自分の恥ずかしい姿を見たいという不条理な欲求が、心を支配しだしたからである。