第十九章 並んでバックから-4
「でも、見てほしいの・・・
裕君に・・・ああ・・いやぁ・・・」
想いを伝えようとする懸命な表情がいじらしい。
それはデジャブのような感覚を僕にもたらす。
あの時と同じだと、僕は思った。
初めて同伴喫茶で「スワッピング」を体験した。
目の前で見知らぬ男、藤本さんに犯される姿を見ながら僕はかおりさんを犯していた。
丁度、今の僕達のように。
互いの妻をバックから突き上げながら、快感に歪む顔を見ていたのだ。
ただ、少し違うことがあった。
隣で、新藤さんが吠えていることだ。