第二十章 不安(画像付)-3
※※※※※※※※※※※※※※※
「ここは・・・?」
自分の寝室だと気づくまで暫く時間がかかった。
ベッドサイドにある時計を手に取ると、朝の四時を示していた。
部屋はまだ夜のように暗い。
スタンドの明かりをつけた。
少し頭はふらついたが気分はスッキリしていた。
こんなに熟睡したのは随分久しぶりだった。
ベッドから降りると自分が裸なのに気づいた。
「あら・・・?」
少し変に思ったが、ベッドサイドにかけてあるガウンを手に取り羽織った。
そのまま何も考えずに浴室に向かった。
「ああ・・・」
熱いシャワーが心地良かった。
「フフフ・・・」
香奈子は笑みを浮かべている。
夢の続きをまだ楽しんでいた。
『いっぱい・・・しちゃうんだ・・・』
幼い少女の姿ではしゃいでいる。
長い間忘れていたような、懐かしい気分だった。
髪を乾かす間も鼻歌をハミングしながら、嬉しそうに自分の顔を見ていた。
血色のいい表情は瑞々しく輝いている。
(ああ・・凄く、気分がいい・・・)