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母娘淫乱調教―レモンティーな朝焼け―
【調教 官能小説】

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第十六章 視線-2

「な、何をおっしゃりたいのです?」
両目を大きく開いて、男をにらみつけた。

(ああ・・いいねぇ・・・この表情・・・)

「あいつはよく、俺に愚痴ってましたよ・・・」

(さあ、もう一息だ・・・)

「自由な俺が羨ましいってさ・・・」

(ひ、ひどい・・・)
無神経な言い方に、香奈子は悲しそうに顔を曇らせた。

それは結婚以来、ずっと気にしていた事だった。
矢島家の婿として夫を縛り付けてしまった後ろめたさは常に引きずっていたのだが、香奈子にはどうする事も出来ないではないか。

その分、夫には引け目を感じさせないように従順な妻としてつかえてきたつもりだったのに、よりによってこの無礼な男に愚痴を言っていたとは思いもしなかった。

(やっぱり、あの人は・・・)
夫に対する愛情が、やるせない憤りに変わりそうで最悪の気分だった。

それにつけても嫌な男だと思った。
わざわざ夫の留守中に上がりこんで夫婦仲を壊すような事を言うなんて。
唇をかみ締めながら怒りを我慢していた。

「しかし、贅沢な悩みだぜ・・・
 こんな綺麗な人を嫁さんにしてさ・・・」

ニヤニヤ笑いながら見え透いたお世辞を言うのだが、全くの逆効果である。
そんな事で相手の気を引けるとでも思っているのだろうか。

(大嫌い・・・)
心の中で何度も呟いている。

(早く・・早く、出て行ってよ・・・)
居座ったまま帰ろうとしない男は、尚もくだらない話を続けていく。

「あいつは自分がいかに幸せか、
分かっていないんだよなぁ・・・」


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