男の人は・・・-1
弛緩した豊子をベッドに寝せたまま 和夫はシャワーを終え部屋に戻った時
豊子が目を開け和夫を見て はにかんだような笑顔を浮かべ
豊かな裸体を見せ 浴室へと消えて行った 2人1階へ降り
レストランで食事を取っている時 豊子が口を開いた
「先週から いっぱい気持ち良くしてもらった」
目の中に淫靡な光が浮かぶ
「食事終わったら 部屋に戻ろうか?」
和夫が笑いながら訊ねると 豊子が強く首を振り
「今日は帰ります」
笑顔を出し和夫を見て
「夫とは別れるんですよね?・・・」
目の中に寂しさが浮かんでいた 和夫は頷きながら
「別れたく無いの?」
和夫の言葉に豊子は和夫の頭の上を見ながら
「子供の事を考えて・・・ 只 今の夫は抜け殻の様な人で・・・」
「もう一度やり直そうとか 新しい仕事を探して他へ移ろうとかの
気概の無い人なんですよね」
「これから段々お酒に溺れて 私達に暴力振るうんですよね」
「判っているんです」
「男の人 弱いんですね・・・」
寂しそうにワイングラスを持ち一度にグラスを空け立ち上がった
「今日はありがとうございました また呼んでください」
妖艶な笑みを浮かべ豊子はレストランを出ていく背中を
和夫は見送っていた・・・・