第十六章 並んで騎乗位2-7
手探りに新藤さんの胸に伸ばした指が、固くなった先端を無意識になぞっている。
「おおおっ・・・おおっ・・・
え、映見っ・・・し、締まるぅ・・・」
快感にむせぶパートナーの声が嬉しかった。
「嬉しい・・剛さんっ・・・
もっと、もっと感じてぇ」
こじ開けた視界の中で見つけた男に向け、切ない声を絞り出していく。
だが、それも限界だった。
「はぐうっ・・・あっ・・あんっ・・・」
新藤さんの腰が深く刺さりながら、突き上げたからだ。
「ああっー・・・あっ・・ああっー・・・」
私は背中をのけぞらし、叫ぶしかなかった。
「うぐっ・・ひ、ひぃっ・・・はぁっ・・はぅっ」
両目は閉じられ、大きく口を開けたまま、ひたすら快感に耐えている。
もう、何も見えていない。
新藤さんも、裕君の顔も。
「はうっ・・・あっあっ・・はっ・・はっ・・」
迫りくる波に向かって、本能のまま突き進んでいく。
「ああっ・・・・・あっ・・・あっ・・・・?」
訪れる気配が確信に変わろうとしていた。
「ああっ・・・何、これっ・・・?
いやっ・・・違うっ・・・」
大きく膨れ上がる刺激が、いつもと違う気がして不安になった。
「くるっくるっ・・・なに、なに、これぇ・・・?
いやっ・・・いやぁ・・・」
こんな快感は、初めて味わった絶頂以来だ。
そう、藤本さんに犯された時。
夫以外の男とセックスした瞬間の、不条理なまでの快感だった。