第十三章 並んで騎乗位-5
「ゆう・・くん・・・?」
大きな瞳が僕の視界を遮った。
「フフフッ・・・」
優しい微笑みが、僕の胸にしみこんでくる。
艶やかな唇から見せる八重歯が可愛い。
僕は改めて美しいパートナーの顔をジックリ眺めた。
三日月の瞳はクッキリした二重で、僕を見つめている。
まっすぐ通った鼻筋が綺麗で、僕は思わずそこに唇をあてた。
「フフッ・・・」
くすぐったそうに漏らした息が喉にかかる。
少し汗をかいているのか、微かなしょっぱさが美味しく感じられた。
僕は顔を放し、そらちゃんの美しさを確かめるようにジッと見つめた。
彼女の頬が、ほんのり赤く染まる。
僕の唇が近づくと、長いまつ毛で両目がゆっくりと閉じていった。
「んっ・・・ふぅ・・んっ・・・」
優しいキスが互いの息を絡めとるように、静かに始まった。
「んふぅ・・・んん・・裕君・・・
んっ・・・んむぅ・・んんんっ・・・」
「そらちゃん・・・んん・・・あふぅ・・・
そら・・ちゃん・・・」
愛おしさがこみ上げる。
熱いキスに変わるころ、映見と目が合った。
「んんぐぅ・・んん・・・アキ君・・・んふぅ」
妻も男とのキスを楽しんでいる。
僕と映見は心の中で挨拶を交わした。
僕には、そう、思えたのだ。