第十三章 並んで騎乗位-3
「フフフッ・・・」
藤本さんが笑みを浮かべている。
自分の挑発がうまくいったことが嬉しいのかもしれない。
さすが、スワッピングのベテランだ。
「す、すごい・・・」
僕は感嘆の声を漏らした。
一つの空間での乱交セックスは異常な興奮を呼ぶ。
4組の夫婦が互いのパートナーを代えて、目の前で交わっているのだ。
妻が、夫が、自分以外の人とセックスしている。
こんな淫靡で不条理なことがあるだろうか。
僕は改めて「スワッピング」の凄さを実感した。
これから繰り広げられていく想像を超えるシーンを想い、興奮が沸き上がってくるのだ。
そして、それは隣から聞こえる妻の喘ぐ声で一層、強くなっていった。
「あうぅっ・・・んんっ・・んっ・・・
あふっ・・・あっ・・あっ・・・」
曇った声は快感に耐えているのだろうか、眉をひそめる表情が切なそうに見える。
「あぁ・・・はぁっ・・はぁ・・・
ああ・・・はぁ・・はぁ・・・」
秋生が荒い息遣いで腰を動かしているが、またがる映見の方が積極的に思えた。