ずるい-1
夕方、駅でぼうっとしていると、小麦色の肌をしたギャルが目のまえを通った。
追いかけて、声をかけた。
暇といえば暇ということだったので、食事に誘った。
彼女は名前をレミといった。
個室居酒屋へ入り、ビールとコーラ、それからスピードメニューを注文した。
呑めなくてごめんね、と私が言うと、レミは車? と尋ねてきた。
いや、尋常じゃないくらいに弱くて、と言うと、そうなんだ、呑んでみて欲しい、と返された。
泊まりならいいよ、と私は言った。
それは無理だよ、逢ったばかりで、とレミは笑った。
ビールとコーラが届けられると、乾杯をした。
彼女は勢いよく飲んでいったので、海が似合うね、と私は言った。
意味わかんない、と彼女はまた笑った。