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しにがみハート
【コメディ 恋愛小説】

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しにがみハート#3-3

「あ、綾瀬先輩、せっかく監禁したって嘘付いたってのに…登場されたら困るじゃないスか…。黙らせるしかないっスね…。」
「お前ら2年だろ?なんで3年に盾突いてんだ?」

理人が怒ったように言う。

「先輩後輩とかどーでも良いッス…。ようは喧嘩が強いか強くないかッス!!」
後輩達がバットやら鉄パイプやらチラつからせる。
「なんで孝紀さんがここに…?」
「こいつらは嘘ついてお前を呼び出したんだ!!」
「嘘…ついて…私をこんな所に…」

絢芽は衰弱してるようにも見える。何もされてないように見えるが、椅子にロープで縛り付けられている。

「死ねぇぇぇッ!!」

油断してるうちに後輩達が殴りかかってきた。

「理人。こいつら抑えとけ。俺は絢芽を助ける。」
「へッ、こんな雑魚簡単だ。」
「任せた。」

そう言って絢芽のロープを解きにかかる。

「絢芽、もう大丈夫だからな」
「………。」

顔を俯いて返事すらしない絢芽。

「絢芽?」
「殺す…。」
「…へ?」
「もう…許しません!!」

絢芽は何処からかグローブを取り出し、手に着け始めた。なんかドクロ紋様が…
教室の中央では、理人が必死に戦っている。
「ちょっと…一人じゃキツイかもなー」

苦笑いする理人。

「絢芽、ここで待ってて。」
「イヤです!!気が済むまで殴ります!!」
「…二人で行くか…。」
「再起不能になるまで殴ります!!」

怒りゲージMAXの絢芽。なんか殺気を振り撒いてる…。

「お、このカワイイ子人質にしちゃうか!」後輩の一人が絢芽を引っ張る。

「ナメないで下さいよ♪」

絢芽の掌底が相手の鳩尾に直撃!!
「かはッッ!!?」
「あ、ケン!?クソこの女!!許さねー!!」
「許さないのはこっちだって同じですよ。」
そう言ってパンチを相手の顔面にガスッと。喰らった相手は鼻血出して倒れた。絶対痛いよアレ…

「さぁ次は誰ですか〜?一発KOしてあげますよ♪」

殺気全開の笑顔を振り撒く絢芽。
見ている理人と俺まで腰が抜けて、ただただビックリ。

「ひっ、この女怪物だ!!逃げろ!!」
「怪物じゃなくて死神ですよ!!今度こんなマネしたら魂吸い取りますよ?」

魂吸い取るって絢芽さん…。


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