⑥人妻 毛利元美-1
福島が言った。
「ふーん、そんな事があったんだ。
武田も俺のレべルに近づいてきたな。
それに比べて柴田はどうだ？
いい思いをした事は無いんだろう。」
「そうなんだ。一度いいところ迄いった事はあるけど駄目だったんだ。」
「俺も武田も失敗した事は一度もないよ。
何故駄目だったの？」
「うん。『近所で言触らしても誰も信用しないわ。』って開き直られてジ・エンドさ。」
「お前馬鹿だな。
作業の前にバックアップメモリーをしっかりとらなきゃ。
ところで武田。
その石田准教授の動画コピーさせてくれないか。」
「やだよ。今女体開発の真っ最中なんだ。
二人っきりの時は随分従順になったとこなんだよ。
あの快感をくれるのは僕だけだと思っているからね。
いま福島に手を出されたら元も子もないよ。」
「そうだろうな。
あんないい女簡単には譲れないよな。」
「すまんな。
今日はこれでお開きにしようぜ。
もうじき石田女史僕のマンションに来てくれそうなんだ。
『嫌よ。ハメ撮りなんてするわけないでしょ。』って言っていたけど僕は来てくれると信じているんだ。
帰りに三脚買って照明の用意もしなきゃならないから忙しいんだ。」
「じゃ今日はこれでお開きだ。
次回は『競馬AI』の結果が良ければ３か月後に集まろう。
今度は柴田の成功談を聞かせて貰うよ。」
柴田は帰宅して引き出しから数個のＵＳＢメモリーを取り出す。
福島の言葉から思い出したのだ。
何個目かのＵＳＢメモリの中にその映像は残っていた。
高嶺の花だと諦めた絶世の美人妻が手の届くところまで下りてきたと思った。
あの時チラッと見た全裸の騎乗位が大型テレビの画面に映し出される。
３８歳人妻の成熟した女体がくねりながら快感を求めている姿だ。
思い出すと同時にあの時の屈辱が甦る。
「気が変わったの。
帰りなさい。
警察に脅迫されたって訴えるわよ。
帰りなさい。」
絶対に許さないぞと決意し作戦を立てる。
武田のように脅迫しないで事を行うのがベストだと思った。
人妻の裸体がよく見える騎乗位の映像を２分ぐらいの長さで切り取った。
モザイク処理をきっちりし「妻の痴態」と言う動画投稿サイトに投稿した。
「愛妻元子３８歳です。
昨夜性交を拒否したので罰として晒します。」
確認のためサイトを開くとそれはカッツンと言うハンドルネームで記載されていた。
実際の映像より隠避に思えた。
閲覧数が一気に増えているのが分かる。
色んな人からのレスがうなぎ上りだ。
「素晴らしい身体ですね。
寝取りたいです。」
「この動画からは拒否するなんて信じられません。」
「モザイク越しでも美人なのは分かります。
今度はモザ無しをお願いします。」
このレスには返信した。
「妻が次拒否した時はモザ無しを投稿します。」
再びレスが続く。
「奥さん拒否してくださいよ。
楽しみだな。」
「そうだ。そうだ。
旦那の要求なんか断れ。断れ。」
パソコンの作業日報から「毛利元美」のファイルを開く。
アドレスを見つけた時から柴田の興奮は一気に膨らみ始める。