第四十章 二人のエピローグ2-3
僕は幸せだ。
映見を、妻を愛している。
心から、そう思える夫婦がどれほどいるのだろうか。
ふと、そう思った。
ずっと、映見の後姿をみつづけていたら。
振り返った瞳が、いたずらな色になった。
白い歯をこぼす妻に、僕も笑顔を返した。
その時。
スマホの着信音が鳴った。
画面に目を通し、読み込む。
見つめている映見に、ウインクした。
妻はすぐに分かったようだ。
顔を真っ赤に染めて、洗濯物をなおすふりをしている。
クスっと笑った僕は、すぐにメールの返信を送った。
メールにはこう、記載されている。
「了解しました。再び、皆さんと御会いできるのを楽しみにしております」
今週末、再び8人で会う約束をしたのだ。
あの、コテージで。
僕たちのスワッピングは、
藤本さん夫妻との「入門編」から。
新しいレベルに、ステップアップしたようだ。
(続)スワッピング入門
第二部 映見、ふたたび(完)