第三十九章 二人のエピローグ1-2
互いの温もりが心地いい。
祐君も力強く、抱きしめてくれる。
『嬉しいっ・・・祐君っ・・離さないで・・・』
目じりから涙がこぼれていく。
『離すものかっ・・・映見・・僕の映見っ』
強烈な体験は、二人のきづなを確かなものにしてくれた。
複数の男達、女達と交わるシーンは衝撃すぎた。
どこか、遠くへ行ってしまいそうで、二人は激しく求めあうのだった。
でも、そのあと。
熱い興奮が沈み、激情が波が引くように冷めていっても。
私と祐君は抱き合い、漂っていく。
毎日。
毎晩。
(ああ・・わたし・・・)
幸せをかみしめている。
二人の愛が永遠のように思えるから。
「祐君・・だいすき・・・」
私は窓越しに、もう一度、愛の呟きを夫に投げた。