第三十八章 犯される女達(かおり編)C-2
「すごい・・かおりさん・・・」
撮影するカメラに自分の呟きが録音されているとも知らず、そらちゃんの声が再現される。
「わ、わたしもぉ・・・」
桜さんの声も、モニターを通して伝わってくる。
「あひぃっ・・ああ・・・ひっ・・ひいぃっー」
悲鳴の中に幸せを感じる。
僕も、そう思った。
あまりにも不条理な状況ゆえ、それを認めると快感が増幅するのだ。
初めてのアナル攻めをよりによって、かおりさんから受けた僕は、映像の中でのたうち回る気持ちが手に取るように理解できるのだった。
「かおりっ・・かおりっ・・・」
激しく腰を突き入れる藤本さんは先ほどまでの温厚な人柄から一変して、別人のようだ。
「そうだっ・・感じるんだっ・・・
全てを受け入れるんだっ・・・」
それは僕達全員に伝えるメッセージのように思える。
この「歓迎会」の企画も全て藤本さんの発想に基づいている。
結局は彼の手の平の上で踊らされているのだろうか。
いや、違う。
その答えは、もう少し後になるのだが。
少なくとも僕達8人のスワッピング仲間は奇妙な連帯感をもって、この隠微な体験を共有している。
あの秋生にでさえ、僕は親近感を持ち始めたのだから。