第三十七章 犯される女達(かおり編)B-1
第三十七章 犯される女達(かおり編)B
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「かおりさん・・・」
映見が涙を流し、肩を震わせている。
僕は画面を停止し、抱き寄せてあげた。
顔を両手で覆い、身体を預けると更に震えが大きくなった。
暫らく髪をなでてやっていると、少しづつ嗚咽がおさまってきた。
泣きはらした瞳を僕に向けた妻は、すまなそうに声をだした。
「私のせい・・・
私のせいで、かおりさん・・・かわいそう」
その想い悩む顔に、僕はクスっと笑った。
「ゆ、裕君っ・・・」
不服そうに僕をにらみつける映見の頬にキスをした。
涙の味がする。
「ばかだなぁ・・よく、見てごらんよ・・・
かおりさん・・・感じ始めてるよ・・・」
肩をだいたまま、画面に顔を向けさせる。
静止画像だが、明らかに表情が変わっていた。
切ない中にも嬉しそうな気配が出ている。
「うそっ・・あんなに、痛がってたわ・・・」
「嘘なものか・・経験者がここにいるだろ?」
自分を指さした僕に、映見は目を丸くしている。
「さっ・・続きを見ようよ・・・」
僕はマウスに手を伸ばし、再生ボタンをクリックした。