第三十四章 犯される女達(桜編)-2
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「裕君・・・」
映見の甘えるような声に、僕は再生を止めた。
「映見・・・」
そして、肩を抱いていた腕を背中に回した。
「んふぅ・・んん・・・」
重ねた唇は柔らかく、心地いい刺激を僕にくれる。
衝撃的なシーンの連続で、僕達の興奮もかなりのものになっている。
ここらで一休みとばかりに、キスを望んだのだが、妻も同じ気持ちだったようだ。
「んんふぅ・・・ふぅ・・んふぅ・・・」
映見とのキスの味は甘く、僕の心を溶かしていく。
画面に映る男達ともキスを交わしていた事実も、今では素直に受け入れられる。
それよりも、今、熱い抱擁の中で二人の愛を確かめられる幸せに浸っているのだ。
「歓迎会」の体験は僕達夫婦を大きく変えてくれた。
今まで以上の愛を得た気持ちを、こうして分かち合っている。
「フフ・・・」
唇を放すと、映見が小さく笑った。
その表情が何とも可愛く思えた。
僕が頬に手をあてると、愛おしそうに両手を添える。
静かな時間が流れていく。
「大好き・・裕君・・・」
映見は僕に身体を預けるように、もたれてくる。
「ふふっ・・・」
くすぐったそうに笑う僕。
そのまま細い肩を抱いて、温かい重みを感じている。
髪から甘い匂いが漂ってくる。
「ねぇ・・・?」
暫らく互いの温もりに浸っていたが、映見が上目遣いで聞いた。
「続き・・見る・・・?」
いたずらな目で微笑んでいる。
僕は返事の代わりに抱いていた腕にギュッと力を込めた。
そして、マウスに手を伸ばすと画面の再生ボタンをクリックした。