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『鬼と、罪深き花畜』
【SM 官能小説】

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『鬼と、罪深き花畜』-32

 その夜は長い夜になりました。
僕は宅配のピザを頬張りながら、お風呂上がりのママを和服用の腰紐で壁のフックに架けて両腕を吊り上げていました。一度貫通に失敗したからと言って、そのまま諦めてしまったら二度と許してもらえないような気がして、鬼になっていたんです。
「ママはもうクタクタなのよ……」
 普段は弱音なんか吐かないママが恨めしそうに僕を睨んできました。クビレの凄い美身をすっかり晒しながら腰を微妙にクネらせるんです。鎖骨あたりに貼り付いた髪の毛はまだしっとりと濡れているんです。
「ダメだよ。ママを僕の女にするまでは許さないんだから」
 僕も身体はクタクタだったはずなのに、ママの美身を眺めていると新たに邪な欲望がフツフツと沸いてきてしまうんです。
「お願い……ママに目隠しをしてっ」
 ママの妖しい色に染まった美しい瞳は、両腕を吊られた裸身を晒している自分に恥じ入っている風でした。
「恥ずかしいから?」
「ミツルさんは?」
「僕はママの綺麗な目をずっと見ていたいけど……」
 仕方なく、ママに目隠しをすることにしたんです。ママの澄み切った綺麗な瞳を覗き込む愉しみはなくなりますが、もっと非道い鬼になれるような気がしたんです。淡いピンクの腰紐で目のあたりをグルグル巻きにしました。
「ああっ。目隠しされると、ママ、変な気分になるの」
「信じられないけど……ママはマゾって奴なんだろ?」
「ち、違うわっ」
「違わないさ。ママは僕に残酷な鬼になれって言ったじゃないか」
「……そ、それは……あ、ああっ」
 僕はママの両方の乳首を指で弾いたんです。2歳までお乳を吸っていたはずの乳首を指パッチンして、それから円を描くようになぞったり、指先で転がしたりして弄んだんです。
「ああ、あっ……ミツルさん、許してっ」
 僕に乳首を弄ばれる快感に耐えられないのか、片脚を交差させて自分の股間を締めつけている感じです。
「こんな風にされて、ママは感じてんだろ?」
「い、嫌あっ」
「ママがマゾだって認めるまで、止めないよ」
 左右四本の指で擦りつけるようにしてビンビンに勃起しきった乳首を責めあげました。
「あ、はあっ……ミツルさんっ……ああっ、これ以上ママに恥をかかさないでっ」
「ダメだよ」
 両方の乳首を摘まみ上げて、グイグイと引っ張ったんです。
「あああっ、ママはっ……ずっと隠し通してきたの。ずっと耐えてきたのに……ああっ。こんな風に虐められたら、ママはあなたのマゾになっちゃうっ……」
「ママは僕のマゾ?」
 僕は狂おしい衝動に襲われて、ママの乳首に噛みついていたんです。
「あ、あふうっ……いいのっ。もっと噛んでっ。噛み切ってえっ」
「もう一度言ってよ。ママは僕のマゾだって」
「あ、はあっ。ママを……ミツルさんの思い通りのマゾにしてっ」
 目隠しをしていなかったら、きっとママも言えなかったセリフです。目隠しをしているママの貌が妖艶を通り越して、淫らなマゾの蕩けた貌に変わっていたんです。

 今日の夕刻まで女の子になりきっていた僕なのに、自分でも信じられない変身を遂げていました。すっかり鬼になりきって、夢中になっていたんです。
 ママの過去の性遍歴をすべて告白させたんです。
 パパは女装癖のあるどちらかと言えばマゾな男だったから、マゾのママとは相性が良くなかったみたいです。パパと結婚する前の大学時代に二年間ほどサドの中年男性から徹底的な牝犬調教をされたと言うんです。アナル性感もポルチオ性感も彼に開発されたそうです。黒岩先生の家で猥ら責めをされて哭き狂い、20年近く身体の奥深くに眠らせていた被虐の愉悦を蘇らせてしまったんです。


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